GC/MS (SIM)による食品中のフタル酸エステル類11種及びアジピン酸ジ (2-エチルヘキシル) の同時分析

各種食品試料中のフタル酸エステル類 (PhE) 11種及びアジピン酸ジ(2-エチルヘキシル) (DEHA) を同時に定量する方法を検討した. 試料50gをアセトン, 次いで酢酸エチル/n-ヘキサン (1 : 2) 混液で抽出し, アセトニトリル/n-ヘキサン分配及びフロリジルカラムによって精製し, GC/MS (SIM)で定量した. 実験操作過程で混入するPhEによる操作ブランク値の低減化を図った結果, その値はフタル酸ジ(2-エチルヘキシル) (DEHP) が4.3~12.1ng/g相当, フタル酸ジn-ブチルが不検出 ~9.2ng/g相当になった. 市販弁当, ばれいしょ, 精白米, バタ...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 41; no. 4; pp. 254 - 260
Main Authors 岡田, 舞, 石光, 進, 吉井, 公彦, 津村, ゆかり, 中村, 優美子, 外海, 泰秀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.08.2000
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.41.254

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Summary:各種食品試料中のフタル酸エステル類 (PhE) 11種及びアジピン酸ジ(2-エチルヘキシル) (DEHA) を同時に定量する方法を検討した. 試料50gをアセトン, 次いで酢酸エチル/n-ヘキサン (1 : 2) 混液で抽出し, アセトニトリル/n-ヘキサン分配及びフロリジルカラムによって精製し, GC/MS (SIM)で定量した. 実験操作過程で混入するPhEによる操作ブランク値の低減化を図った結果, その値はフタル酸ジ(2-エチルヘキシル) (DEHP) が4.3~12.1ng/g相当, フタル酸ジn-ブチルが不検出 ~9.2ng/g相当になった. 市販弁当, ばれいしょ, 精白米, バターへの12化合物の添加回収率は55.9~107.3%であった. 9種23検体の市販食品を分析した結果, 弁当から54~272ng/g, バターから324~1,008ng/gのDEHPが検出された. DEHP以外のPhE及びDEHAも検出される場合があった.
Bibliography:ZZ00009680
612252
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.41.254