耕作放棄地の解消対策としての地域活性化とその土台づくり

中山間地域での耕作放棄地の解消や再発防止に向けた実効的対策を講ずるには, 単に農地管理上の問題のみならず, その背景に内在する本質的な問題の解決にも注視し, 住民自らが地域活性化への意欲を維持できるような「土台づくり」から取り組むべきである。筆者らは, 耕作放棄地が増大する高知県の中山間地域のN町C地区を対象に, アンデスの貧困対策事業で成果を上げた「自立支援型開発手法」をベースとした地域活性化のための取組みを実施した。その結果, 耕作放棄されていた棚田の一部が再び管理されるようになり, 地区住民の棚田保全に対する意識向上も確認された。また, 地域活性化に向けた地区住民による自主的な取組みもな...

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Published inSuido no chi Vol. 76; no. 7; pp. 607 - 610,a1
Main Authors 中桐, 貴生, 吾郷, 秀雄, 石筒, 覚
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 農業農村工学会 01.07.2008
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ISSN1882-2770
1884-7196
DOI10.11408/jjsidre2007.76.7_607

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Summary:中山間地域での耕作放棄地の解消や再発防止に向けた実効的対策を講ずるには, 単に農地管理上の問題のみならず, その背景に内在する本質的な問題の解決にも注視し, 住民自らが地域活性化への意欲を維持できるような「土台づくり」から取り組むべきである。筆者らは, 耕作放棄地が増大する高知県の中山間地域のN町C地区を対象に, アンデスの貧困対策事業で成果を上げた「自立支援型開発手法」をベースとした地域活性化のための取組みを実施した。その結果, 耕作放棄されていた棚田の一部が再び管理されるようになり, 地区住民の棚田保全に対する意識向上も確認された。また, 地域活性化に向けた地区住民による自主的な取組みもなされ始めた。
Bibliography:ZZ20032453
761677
ISSN:1882-2770
1884-7196
DOI:10.11408/jjsidre2007.76.7_607