農業分野に本格進出した特例子会社の実態と課題 地域農業の担い手としての特例子会社の可能性

農業の担い手が不足し,耕作放棄地が増加しつつある中で,農業分野に進出する特例子会社が増えており,今後も増加する可能性が高い.そして,農業に本格参入してきた新たなタイプの特定子会社は,経験の蓄積等により現在抱えている課題を克服できれば,すでに地域農業の担い手が出現している社会福祉法人等に比べて,多様な経営展開を可能にするマンパワーや経営力での強みもあり,今後,地域農業の多様な担い手の一翼を担い得る存在であることを明らかにした.さらに,既存の農村コミュニティを形成している農家や社会福祉法人等と有機的に結びつくことで,地域経済や農村コミュニティの維持・再生にも貢献する可能性があることを示した....

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Published inNōgyō keizai kenkyu Vol. 86; no. 1; pp. 12 - 26
Main Authors 吉田, 行郷, 香月, 敏孝, 吉川, 美由紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農業経済学会 01.06.2014
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ISSN0387-3234
2188-1057
DOI10.11472/nokei.86.12

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Summary:農業の担い手が不足し,耕作放棄地が増加しつつある中で,農業分野に進出する特例子会社が増えており,今後も増加する可能性が高い.そして,農業に本格参入してきた新たなタイプの特定子会社は,経験の蓄積等により現在抱えている課題を克服できれば,すでに地域農業の担い手が出現している社会福祉法人等に比べて,多様な経営展開を可能にするマンパワーや経営力での強みもあり,今後,地域農業の多様な担い手の一翼を担い得る存在であることを明らかにした.さらに,既存の農村コミュニティを形成している農家や社会福祉法人等と有機的に結びつくことで,地域経済や農村コミュニティの維持・再生にも貢献する可能性があることを示した.
Bibliography:ZZ00015633
872877
ISSN:0387-3234
2188-1057
DOI:10.11472/nokei.86.12