一筆圃場カルテに基づく経営支援システムの開発 水田農業の大規模経営体のためのパソコン用ソフトウェア
農業者の高齢化や後継者の減少により水田の流動化が進むとともに作業受託面積が増加する中で、地域農業の担い手として、大規模経営体の果たす役割が重要になってきている。大規模経営体では、規模拡大に伴う圃場数の増加・分散による作業管理、労務管理の煩雑化、作業圃場の誤認などの問題が生じている。これを解消するために分散圃場条件での作業の効率化や農地の作業受託期間の把握、作業受託圃場の位置確認等へ利用できるコンピュータシステムに対する要望が高まってきている。そこで、これまで鳥取大学で開発を進めてきた「一筆圃場管理システム」の成果をふまえ、大規模経営体が経営する各圃場の特徴や生産性、日々の作業実施状況を把握し、...
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| Published in | Journal of the Japanese Agricultural Systems Society Vol. 20; no. 1; pp. 16 - 22 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
システム農学会
10.04.2004
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0913-7548 2189-0560 |
| DOI | 10.14962/jass.20.1_16 |
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| Summary: | 農業者の高齢化や後継者の減少により水田の流動化が進むとともに作業受託面積が増加する中で、地域農業の担い手として、大規模経営体の果たす役割が重要になってきている。大規模経営体では、規模拡大に伴う圃場数の増加・分散による作業管理、労務管理の煩雑化、作業圃場の誤認などの問題が生じている。これを解消するために分散圃場条件での作業の効率化や農地の作業受託期間の把握、作業受託圃場の位置確認等へ利用できるコンピュータシステムに対する要望が高まってきている。そこで、これまで鳥取大学で開発を進めてきた「一筆圃場管理システム」の成果をふまえ、大規模経営体が経営する各圃場の特徴や生産性、日々の作業実施状況を把握し、圃場毎に適した作業計画や各種作業の進行管理、労務管理に活かすシステムを開発し、その現地適応性について検討した。本システムは、白地図の圃場一筆ごとに土地条件、作付作物、栽培管理、作業受託等に関する情報のデータベースを構築する。この情報と白地図を連動させ、地図上に色付けして表示させる。これにより圃場情報を効果的に活用し、農業者のための作付けや作業計画等の意思決定支援を行う。本システムでは、以下のような効果が期待できる。・シミュレーションによる転作圃場の団地化やブロックローテーションを考慮した作付計画の作成。・稲作の低収要因解析による適切な作業計画の作成。・作業進捗状況にあわせた作業の進行管理や臨時雇用の人員配置。・受託作業料金、小作料の計算を自動的に行うことによる事務作業の大幅な軽減。 |
|---|---|
| Bibliography: | 690907 ZZ00011894 |
| ISSN: | 0913-7548 2189-0560 |
| DOI: | 10.14962/jass.20.1_16 |