ブロイラーの成長および血漿遊離アミノ酸濃度に及ぼす食餌性蛋白質源の影響

ブロイラーのアミノ酸要求量を求めるための一連の試験に先立って,蛋白質源の質と量が最大増体量および血漿遊離アミノ酸濃度に及ぼす影響について調べた。 4日齢のブロイラーヒナに,トウモロコシを主体とし魚粉,大豆粕,全卵蛋白質を等間隔で5段階になるように配合した飼料を自由摂取させた。10日目に体重,飼料摂取量を記録し,血漿中の遊離アミノ酸濃度を測定した。 最大増体量のためのCP含量は魚粉でCP16.5%,大豆粕で21.9%,全卵蛋白質では14.5%で得られた。飼料要求率は魚粉でCP16.5%,大豆粕で18.8%,全卵蛋白質では15.5%で最小値に達した。蛋白質源により,CPの要求量は同じではなかった。...

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Published inNihon Kakin Gakkaishi Vol. 29; no. 6; pp. 368 - 377
Main Authors 小出, 和之, 石橋, 晃, 渡辺, 恵美子, 豊水, 正昭
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本家禽学会 25.11.1992
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ISSN0029-0254
DOI10.2141/jpsa.29.368

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Summary:ブロイラーのアミノ酸要求量を求めるための一連の試験に先立って,蛋白質源の質と量が最大増体量および血漿遊離アミノ酸濃度に及ぼす影響について調べた。 4日齢のブロイラーヒナに,トウモロコシを主体とし魚粉,大豆粕,全卵蛋白質を等間隔で5段階になるように配合した飼料を自由摂取させた。10日目に体重,飼料摂取量を記録し,血漿中の遊離アミノ酸濃度を測定した。 最大増体量のためのCP含量は魚粉でCP16.5%,大豆粕で21.9%,全卵蛋白質では14.5%で得られた。飼料要求率は魚粉でCP16.5%,大豆粕で18.8%,全卵蛋白質では15.5%で最小値に達した。蛋白質源により,CPの要求量は同じではなかった。最大増体量,最少飼料要求率が得られたときの飼料中のアミノ酸組成は,どの蛋白源の場合にも,必須アミノ酸のいくつかはNRCの要求量よりも低かった。すなわち,魚粉の場合にはアルギニン,リジン,含硫アミノ酸,トリプトファン,大豆粕の場合には含硫アミノ酸,全卵蛋白質の場合にはアルギニン,リジン,含硫アミノ酸,スレオニン,トリブトファンがNRCの要求量より低かった。飼料CP含量に対する血漿アミノ酸濃度の変化には3つのタイプがみられ,ヒスチジン,フェニルアラニンはCP含量と蛋白質源の種類に影響を受けなかった。その他のアミノ酸は,CPが低い範囲では低く,飼料中のアミノ酸含量の増加に伴って直線的に増加した。そのうちアラニン,アスパラギン酸,グリシン,グリタミン酸等の濃度はある特定の値で平衡となった。その折曲点がアミノ酸の要求量と一致するかどうかは今後の飼養試験で確認したい。
Bibliography:472931
ZZ20005654
ISSN:0029-0254
DOI:10.2141/jpsa.29.368