吸引通気式堆肥化処理技術の開発(2) : 吸引通気式堆肥化におけるアンモニア回収の可能性

吸引通気式堆肥化処理において、堆肥材料の水分調整資材別、堆肥材料水分別に計16条件の堆肥化試験を行い、アンモニアの発生状況および吸引通気式でのアンモニア回収の可能性について検討した。アンモニアの発生ピークは堆肥化初期の堆肥材料温度が高温域にあるときに生じ、ピーク後1~2日でアンモニアは急速に減少した。アンモニアの発生時期に吸引通気を間欠に切換えた場合、窒素収支上不明な窒素が増加する傾向にあったことから、通気停止時に堆肥材料表層からアンモニアが揮散したことが推測された。堆肥化中に堆肥系外へ移行した窒素移行割合は、ふんのみ区またはモミガラ添加区>オガクズ添加区>戻し堆肥添加区の順であった。これを搾...

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Published inJournal of the Society of Agricultural Structures, Japan Vol. 34; no. 1; pp. 21 - 30
Main Authors 阿部, 佳之, 福重, 直輝, 伊藤, 信雄
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 01.06.2003
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ISSN0388-8517
DOI10.11449/sasj1971.34.21

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Summary:吸引通気式堆肥化処理において、堆肥材料の水分調整資材別、堆肥材料水分別に計16条件の堆肥化試験を行い、アンモニアの発生状況および吸引通気式でのアンモニア回収の可能性について検討した。アンモニアの発生ピークは堆肥化初期の堆肥材料温度が高温域にあるときに生じ、ピーク後1~2日でアンモニアは急速に減少した。アンモニアの発生時期に吸引通気を間欠に切換えた場合、窒素収支上不明な窒素が増加する傾向にあったことから、通気停止時に堆肥材料表層からアンモニアが揮散したことが推測された。堆肥化中に堆肥系外へ移行した窒素移行割合は、ふんのみ区またはモミガラ添加区>オガクズ添加区>戻し堆肥添加区の順であった。これを搾乳牛1頭1日あたりの窒素移行量でみると、戻し堆肥添加区>モミガラ添加区>ふんのみ区>オガクズ添加区の順であった。この場合の最大値は戻し堆肥添加水分65%区であり、97.0gN/頭・日と試算された。
Bibliography:ZZ00015617
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ISSN:0388-8517
DOI:10.11449/sasj1971.34.21