ウシ好中球の活性酸素生成および細胞内情報伝達におよぼす補体受容体(CR3)および免疫グロブリンIgG-Fcに対する受容体(FcγR)への共刺激

ウシ好中球の活性酸素生成および細胞内情報伝達におよぼす補体受容体(CR3)およびIgG-Fcに対する受容体(FcγR)への共刺激の影響を検討した。正常好中球の活性酸素生成と化学発光反応はオプソニン化ザイモザン(OPZ)と熱凝集IgG(Agg-IgG)の共刺激によりそれらの単独刺激よりも明らかに増大し、刺激に伴う細胞内Ca(2+)濃度の上昇、100KDa蛋白のリン酸化およびp38MAPキナーゼの活性化と連動していることが認められた。CR3欠損好中球の活性酸素生成にはこれら両受容体への共刺激効果はみられなかった。ウシ好中球のCR3とFcγRへの共刺激は活性酸素産生および細胞内情報伝達を増大させ好中...

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Published inJournal of veterinary medical science Vol. 69; no. 10; pp. 993 - 997
Main Authors 永幡, 肇, 樋口, 豪紀, 稲波, 修, 桑原, 幹典
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.10.2007
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ISSN0916-7250

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Summary:ウシ好中球の活性酸素生成および細胞内情報伝達におよぼす補体受容体(CR3)およびIgG-Fcに対する受容体(FcγR)への共刺激の影響を検討した。正常好中球の活性酸素生成と化学発光反応はオプソニン化ザイモザン(OPZ)と熱凝集IgG(Agg-IgG)の共刺激によりそれらの単独刺激よりも明らかに増大し、刺激に伴う細胞内Ca(2+)濃度の上昇、100KDa蛋白のリン酸化およびp38MAPキナーゼの活性化と連動していることが認められた。CR3欠損好中球の活性酸素生成にはこれら両受容体への共刺激効果はみられなかった。ウシ好中球のCR3とFcγRへの共刺激は活性酸素産生および細胞内情報伝達を増大させ好中球機能の上昇と関連しているようにみられる。
Bibliography:760041
ZZ00004754
ISSN:0916-7250