10. 実用コミュニケーション能力検査

失語症患者の日常場面におけるコミュニケーションの実態に関する情報は, リハビリテーション計画の立案 実行 効果判定に不可欠である. しかし, 言語機能障害の分析的検索を目的とする従来の包括的な失語症検査は, コミュニケーションの実態を十分に捉えるようには作成されていない. ピッツバーグ大学のHolland教授は, 自然のコミュニケーション活動のエッセンスを捉え, 時間的な制約のある臨床の場で使用可能な評価法-CADL検査-を開発した. 我々は彼女のアイデアをもとに, わが国の言語体系 生活習慣を考慮し, 日本人のための実用コミュニケーション能力検査を開発し, 標準化した. 実用コミュニケーショ...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 25; no. 3; pp. 186 - 187
Main Author 綿森淑子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.05.1988
社団法人日本リハビリテーション医学会
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
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ISSN0034-351X

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Summary:失語症患者の日常場面におけるコミュニケーションの実態に関する情報は, リハビリテーション計画の立案 実行 効果判定に不可欠である. しかし, 言語機能障害の分析的検索を目的とする従来の包括的な失語症検査は, コミュニケーションの実態を十分に捉えるようには作成されていない. ピッツバーグ大学のHolland教授は, 自然のコミュニケーション活動のエッセンスを捉え, 時間的な制約のある臨床の場で使用可能な評価法-CADL検査-を開発した. 我々は彼女のアイデアをもとに, わが国の言語体系 生活習慣を考慮し, 日本人のための実用コミュニケーション能力検査を開発し, 標準化した. 実用コミュニケーション能力検査の特徴 <目的> 1)日常場面におけるコミュニケーションの実用性を再現可能な方法で測定すること. 2)日常場面におけるコミュニケーションと関連する様々な要因を把握すること. 3)日常生活レベルでのコミュニケーションの実用化を目指す訓練プログラムの開発 体系化に資する情報を提供すること. <検査方法> 1)検査項目:34項目の日常コミュニケーション活動そのものを検査項目とした.
ISSN:0034-351X