31. ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)のマウス細気管支繊毛運動に及ぼす影響

ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)によるマウス細気管支線毛細胞運動変化を観察する. マウスから肺を取り出し細胞を解離させたものをPFOS溶液で処理し録画して解析した. PFOS 1μM処理時線毛の振幅頻度割合に差は見られなかったが振幅角度割合は1.28倍上昇した. Ni2+ solutionのみでは振幅頻度, 角度割合ともに低下したがNi2+ solutionにPFOS 100μMを加えた場合いずれも大きな変化は見られなかった. Ca2+ free solutionにPFOS 100μMを加えた場合振幅頻度割合に変化は見られなかった. PFOS 100μM処理時の[Ca2+]iには周期...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 48; no. 1; p. 41
Main Authors 松原英理子, 金星匡人, 原田浩二, 浅川明弘, 井上佳代子, 中張隆司, 小泉昭夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.01.2006
公益社団法人日本産業衛生学会
Japan Society for Occupational Health
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ISSN1341-0725

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Summary:ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)によるマウス細気管支線毛細胞運動変化を観察する. マウスから肺を取り出し細胞を解離させたものをPFOS溶液で処理し録画して解析した. PFOS 1μM処理時線毛の振幅頻度割合に差は見られなかったが振幅角度割合は1.28倍上昇した. Ni2+ solutionのみでは振幅頻度, 角度割合ともに低下したがNi2+ solutionにPFOS 100μMを加えた場合いずれも大きな変化は見られなかった. Ca2+ free solutionにPFOS 100μMを加えた場合振幅頻度割合に変化は見られなかった. PFOS 100μM処理時の[Ca2+]iには周期的な変化が示唆された. PFOSはCaチャネルを阻害した場合でも[Ca2+]iを変化させ線毛運動に影響を及ぼす可能性が示唆された. 今後作用機序をさらに解明していきたい.
ISSN:1341-0725