5.ネフローゼ症候群を呈した微小変化群の臨床経過

ネフローゼ症候群を呈する原発性腎疾患において微小変化群は, ステロイド治療に対し反応が良く, 予後も良好とされている. しかしステロイド治療に抵抗を示すことや, 頻回再発を起こしステロイド依存性の症例も認められることより, 的確な治療とその評価および長期のfollow upが必要である. 我々のセンターでは, 様々な腎疾患の診断, 治療のために2005年までに1008件の腎生検を施行しているが, そのうちネフローゼ症候群を呈していたのは209件(20.7%)であった. このネフローゼを呈していた症例の内, 44症例(21.1%)が微小変化群であった(5歳~83歳, 平均年齢33.0±21.1歳...

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Published in山口医学 Vol. 55; no. 6; p. 214
Main Authors 荒巻和伸, 金岡源浩, 河村英文, 三井 博, 那須誉人, 林田重昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 31.12.2006
Yamaguchi University Medical Association
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ISSN0513-1731

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Summary:ネフローゼ症候群を呈する原発性腎疾患において微小変化群は, ステロイド治療に対し反応が良く, 予後も良好とされている. しかしステロイド治療に抵抗を示すことや, 頻回再発を起こしステロイド依存性の症例も認められることより, 的確な治療とその評価および長期のfollow upが必要である. 我々のセンターでは, 様々な腎疾患の診断, 治療のために2005年までに1008件の腎生検を施行しているが, そのうちネフローゼ症候群を呈していたのは209件(20.7%)であった. このネフローゼを呈していた症例の内, 44症例(21.1%)が微小変化群であった(5歳~83歳, 平均年齢33.0±21.1歳). これらの微小変化群症例について, 腎生検時の状態や初期治療法及びその反応と, その後の経過について研究会当日に報告する予定である.
ISSN:0513-1731