13.S状結腸癌術後に褥瘡発生した不全脊髄損傷の1例
53歳, 男性. 1996年屋根から転落してTh10レベル不全脊髄損傷(ASIA機能分類C), 対麻痺となった. 2つの病院で計11ヵ月入院, 加療, リハビリテーションを受け退院後は独居. 当初は外来folIowされていたが, 通院困難となり外来通院中断. 福祉サービスも受けずに在宅生活を続けていた. 2004年2月, 継続する膀胱熱感, 発熱の精査で巨大膀胱結石を指摘され, 同時のS状結腸癌も見つかった. 経過中Deconditioningのため褥瘡発生. 5月19日当院入院. 6月7日膀胱切石術施行. 7月26日S状結腸切除術(StageI), ストマ造設術施行. この間7月3日に仙骨部...
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| Published in | リハビリテーション医学 Vol. 42; no. 2; pp. 151 - 152 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本リハビリテーション医学会
18.02.2005
社団法人日本リハビリテーション医学会 The Japanese Association of Rehabilitation Medicine |
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| ISSN | 0034-351X |
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| Summary: | 53歳, 男性. 1996年屋根から転落してTh10レベル不全脊髄損傷(ASIA機能分類C), 対麻痺となった. 2つの病院で計11ヵ月入院, 加療, リハビリテーションを受け退院後は独居. 当初は外来folIowされていたが, 通院困難となり外来通院中断. 福祉サービスも受けずに在宅生活を続けていた. 2004年2月, 継続する膀胱熱感, 発熱の精査で巨大膀胱結石を指摘され, 同時のS状結腸癌も見つかった. 経過中Deconditioningのため褥瘡発生. 5月19日当院入院. 6月7日膀胱切石術施行. 7月26日S状結腸切除術(StageI), ストマ造設術施行. この間7月3日に仙骨部褥瘡出現. 8月3日リハ科介入. 運動療法, 移乗動作指導中心にアプローチし, 初診時介助を要した移乗動作(病前は自立)は監視レベルまで能力向上. 褥瘡対策チームが介入し9月1日仙骨部褥瘡に対し皮弁形成術施行. 医療社会福祉部による退院支援が行われ, 9月21日自宅退院. 本症例ではリハ科, 褥瘡対策チーム, MSWの連携で在宅復帰が可能となった. 維持期の脊髄損傷において廃用症候群の併発予防の重要性を再認識すべきと思われた. |
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| ISSN: | 0034-351X |