下肢の変化が立位時重心動揺に及ぼす影響
本研究の目的は, より安定した立位保持を求めるために, 平衡機能の一つ, 下肢骨格筋(大腿四頭筋, 前脛骨筋)興奮が重心動揺にどのような影響を及ぼすかを検証することである. 本実験としては, 健常成人12名を対象に, 閉脚と開脚の違い, 下肢伸展と屈曲の違い, 重心高の違い(下肢屈曲位と補高上姿勢)の2条件間の立位時重心動揺を比較した. その結果, 左右成分の動揺軌跡距離値, 前後成分の動揺軌跡距離値, 重心動揺面積値の各パラメータにおいて閉脚と開脚の違い, 下肢伸展と屈曲の違いの2条件間に有意差がみられた. 本実験結果から, 開脚姿勢が立位時重心動揺を減少させることが判明し, 中でも下肢伸展...
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| Published in | 理学療法科学 Vol. 14; no. 1; pp. 29 - 32 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
理学療法科学学会
01.02.1999
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| ISSN | 1341-1667 |
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| Summary: | 本研究の目的は, より安定した立位保持を求めるために, 平衡機能の一つ, 下肢骨格筋(大腿四頭筋, 前脛骨筋)興奮が重心動揺にどのような影響を及ぼすかを検証することである. 本実験としては, 健常成人12名を対象に, 閉脚と開脚の違い, 下肢伸展と屈曲の違い, 重心高の違い(下肢屈曲位と補高上姿勢)の2条件間の立位時重心動揺を比較した. その結果, 左右成分の動揺軌跡距離値, 前後成分の動揺軌跡距離値, 重心動揺面積値の各パラメータにおいて閉脚と開脚の違い, 下肢伸展と屈曲の違いの2条件間に有意差がみられた. 本実験結果から, 開脚姿勢が立位時重心動揺を減少させることが判明し, 中でも下肢伸展が最も重心動揺を減少させることから訓練方略としての可能性を示唆された. |
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| ISSN: | 1341-1667 |