Prolene Hernia System®を用いた傍臍ヘルニア手術の1例

極めて稀な傍臍ヘルニアに対しProlene Hernia System® (PHS)による修復術を行い良好な成績を得たので報告する.症例は66歳,女性. 2002年6月臍下部の不快感を主訴に当科を受診.諸検査により傍臍ヘルニアと診断し, 2002年11月に全身麻酔下にPHSによるヘルニア修復術を施行した.術後経過良好で11病日に退院となった. 2003年4月現在再発を認めていない. 傍臍ヘルニアは臍輪の欠損により発生する稀なヘルニアで,臍ヘルニアとは発生機序がことなる.後者より嵌頓しやすく早期の手術が望ましいが,多発することがあり注意を要する. PHSは脆弱化した腹壁を2重に補強でき,傍臍ヘル...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 64; no. 12; pp. 3208 - 3211
Main Authors 星野, 敏彦, 遠藤, 正人, 阿久津, 泰典, 落合, 武徳, 久保嶋, 麻里, 加賀谷, 暁子
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本臨床外科学会 25.12.2003
Subjects
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.64.3208

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Summary:極めて稀な傍臍ヘルニアに対しProlene Hernia System® (PHS)による修復術を行い良好な成績を得たので報告する.症例は66歳,女性. 2002年6月臍下部の不快感を主訴に当科を受診.諸検査により傍臍ヘルニアと診断し, 2002年11月に全身麻酔下にPHSによるヘルニア修復術を施行した.術後経過良好で11病日に退院となった. 2003年4月現在再発を認めていない. 傍臍ヘルニアは臍輪の欠損により発生する稀なヘルニアで,臍ヘルニアとは発生機序がことなる.後者より嵌頓しやすく早期の手術が望ましいが,多発することがあり注意を要する. PHSは脆弱化した腹壁を2重に補強でき,傍臍ヘルニアの修復に際し有用であった.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.64.3208