シクロデキストリンとポリテトラヒドロフランとからなる超分子の構築

シクロデキストリンが種々の分子量のポリテトラヒドロフラン (PTHF) と包接錯体を形成することを見いだした. α-シクロデキストリンの場合, PTHFの分子量が高くなるに従って錯体の収率は減少したが, γ-シクロデキストリンの場合, 錯体の収率はPTHFの分子量が約1000までは増加したが, 1000以上では逆に減少した. 連続変化法により錯体の化学量論はα-シクロデキストリンの場合, 1: 1.5 (シクロデキストリン: モノマーユニット) であり, γ-シクロデキストリンの場合, 1: 2.8 (シクロデキストリン: モノマーユニット) であることがわかった. この化学量論は錯体の1H...

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Published in高分子論文集 Vol. 52; no. 10; pp. 594 - 598
Main Authors 岡田, 三愉子, 蒲池, 幹治, 鈴木, 淑子, 原田, 明, 中光, 隆子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 25.10.1995
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ISSN0386-2186
1881-5685
DOI10.1295/koron.52.594

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Summary:シクロデキストリンが種々の分子量のポリテトラヒドロフラン (PTHF) と包接錯体を形成することを見いだした. α-シクロデキストリンの場合, PTHFの分子量が高くなるに従って錯体の収率は減少したが, γ-シクロデキストリンの場合, 錯体の収率はPTHFの分子量が約1000までは増加したが, 1000以上では逆に減少した. 連続変化法により錯体の化学量論はα-シクロデキストリンの場合, 1: 1.5 (シクロデキストリン: モノマーユニット) であり, γ-シクロデキストリンの場合, 1: 2.8 (シクロデキストリン: モノマーユニット) であることがわかった. この化学量論は錯体の1H NMRにより確認した. 包接様式について粉末X線回折や核磁気共鳴スペクトルにより検討した.
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.52.594