An autopsied case report of giant cell myocarditis with mediastinal lymphnode involvement
症例:63歳女性.昭和55年2月,急に起坐呼吸状態となり入院.心尖部に収縮期雑音を聴取.胸部X線検査にて心拡大,ECG上完全右脚ブロック,左脚前枝ブロックを認めた.UCG上左心系および僧帽弁輪の拡大,僧帽弁前尖後退速度の低下を認め,相対的僧帽弁閉鎖不全と思われた.強心剤・利尿剤などの投与により症状改善し退院した.同年11月,症状悪化のため再入院したが,徐々に心不全状態は悪化し,昭和56年3月死亡した.全経過1年2カ月.剖検では,心は500gで,手拳の2倍となり,左室の拡大著明であった.心室中隔,左室前壁,前乳頭筋などに著明な線維性肉芽組織の形成があり,リンパ球とともに少数の多核巨細胞の浸潤をみ...
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| Published in | Shinzo Vol. 15; no. 1; pp. 91 - 96 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
Japan Heart Foundation
25.01.1983
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
| DOI | 10.11281/shinzo1969.15.1_91 |
Cover
| Summary: | 症例:63歳女性.昭和55年2月,急に起坐呼吸状態となり入院.心尖部に収縮期雑音を聴取.胸部X線検査にて心拡大,ECG上完全右脚ブロック,左脚前枝ブロックを認めた.UCG上左心系および僧帽弁輪の拡大,僧帽弁前尖後退速度の低下を認め,相対的僧帽弁閉鎖不全と思われた.強心剤・利尿剤などの投与により症状改善し退院した.同年11月,症状悪化のため再入院したが,徐々に心不全状態は悪化し,昭和56年3月死亡した.全経過1年2カ月.剖検では,心は500gで,手拳の2倍となり,左室の拡大著明であった.心室中隔,左室前壁,前乳頭筋などに著明な線維性肉芽組織の形成があり,リンパ球とともに少数の多核巨細胞の浸潤をみた.縦隔リンパ節では,線維化および心と同様の巨細胞の浸潤をみた.いずれの臓器にも類上皮細胞肉芽腫は認めす,リゾチームに対する酵素抗体法では,巨細胞は陰姓であり,本例はサルコイドーシスとは区別されると考えられる. |
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| ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
| DOI: | 10.11281/shinzo1969.15.1_91 |