認知症介護の研究テーマとその時代的変遷 - 日本の学術情報タイトルのText Mining

「問題」本邦は1980年代に長寿・福祉社会を目指すゴールドプランを策定した. その後, 高齢者が増加するに従いより高齢者, 特に認知症に関する施策としてオレンジプランを始めとしたガイドラインの策定を行い, 今年度には認知症患者との共生を目指す認知症基本法が成立した. 認知症とは慢性もしくは進行性の脳疾患によって, 記憶や見当識等の複数の高次脳機能の障害からなる症候群である(WHO, 1993). 認知症は進行に伴い社会生活を送ることを困難にするため, 介護を要する患者は多い. 当初は痴呆と呼ばれていたが, 2004年に認知症と名称が変更された. 認知症患者の介護では, 本人や周囲の人々の心身の...

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Published in応用心理学研究 Vol. 49; no. 3; pp. 234 - 235
Main Authors 原直輝, 石田航, いとうたけひこ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本応用心理学会 31.03.2024
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ISSN0387-4605

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Summary:「問題」本邦は1980年代に長寿・福祉社会を目指すゴールドプランを策定した. その後, 高齢者が増加するに従いより高齢者, 特に認知症に関する施策としてオレンジプランを始めとしたガイドラインの策定を行い, 今年度には認知症患者との共生を目指す認知症基本法が成立した. 認知症とは慢性もしくは進行性の脳疾患によって, 記憶や見当識等の複数の高次脳機能の障害からなる症候群である(WHO, 1993). 認知症は進行に伴い社会生活を送ることを困難にするため, 介護を要する患者は多い. 当初は痴呆と呼ばれていたが, 2004年に認知症と名称が変更された. 認知症患者の介護では, 本人や周囲の人々の心身の健康に様々なリスクが生じる. 介護者側のリスクとしては, ストレスの増大やそれに伴う免疫機能低下が指摘されている(Vitaliano et al, 2003).
ISSN:0387-4605