越のかおりを使用したシフォンケーキの単回摂取試験における食後血糖上昇抑制効果
「緒言」厚生労働省による平成29年の国民健康・栄養調査では, 「糖尿病が強く疑われる者」と「糖尿病の可能性を否定できない者」を合わせ約2,000万人にも及ぶと報告されている. 糖尿病は, 新規透析導入原因疾患の第1位を占め, その進展予防は喫緊の課題である. 近年, 食後の血糖上昇抑制効果をもつ食材の研究開発に期待が高まっている. 高アミロース米は, 中アミロース米やもち米に比べ, 食後の血糖上昇が穏やかであることが認められ, 糖尿病患者の糖質源として期待されている. 北陸農業試験場(現農研機構中央農業研究センター北陸研究拠点)が日本の高アミロース米を育成する目的で開発した品種に「越のかおり」...
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| Published in | New Diet Therapy Vol. 36; no. 4; pp. 9 - 17 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床栄養協会
01.03.2021
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| ISSN | 0910-7258 |
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| Summary: | 「緒言」厚生労働省による平成29年の国民健康・栄養調査では, 「糖尿病が強く疑われる者」と「糖尿病の可能性を否定できない者」を合わせ約2,000万人にも及ぶと報告されている. 糖尿病は, 新規透析導入原因疾患の第1位を占め, その進展予防は喫緊の課題である. 近年, 食後の血糖上昇抑制効果をもつ食材の研究開発に期待が高まっている. 高アミロース米は, 中アミロース米やもち米に比べ, 食後の血糖上昇が穏やかであることが認められ, 糖尿病患者の糖質源として期待されている. 北陸農業試験場(現農研機構中央農業研究センター北陸研究拠点)が日本の高アミロース米を育成する目的で開発した品種に「越のかおり」がある. 「越のかおり」は, インド原産品種の「サージャンキ」と日本型品種の「キヌヒカリ」を人工交配した品種であり, 粒形はコシヒカリと同等だが, アミロース含量が15~17%程度高く, 33~36%と報告されている. |
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| ISSN: | 0910-7258 |