心大血管疾患リハビリテーションの実施状況 (2021年) - 診療報酬の面から
「Abstract」「はじめに:」心臓リハビリテーションは年々普及してきているが, 実施状況や実施年齢層についてはあまり知られていない. 今回, NDB(National Database)オープンデータを用いて保険診療における心臓リハビリテーション治療の実情を調査したので報告する. 「調査方法:」厚生労働省が公表しているNDBオープンデータの「医科診療報酬点数表項目H(リハビリテーション)から, 心大血管疾患リハビリテーション料の算定単位数を平成26年度から令和3年度までの8年間に渡って, 男女別, 入院外来別, 年齢階級別算定単位数の年次推移を調べ検討した. 「結果:」わが国全体の心大血管...
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Published in | 心臓 Vol. 56; no. 6; pp. 566 - 575 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本心臓財団・日本循環器学会
15.06.2024
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ISSN | 0586-4488 |
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Summary: | 「Abstract」「はじめに:」心臓リハビリテーションは年々普及してきているが, 実施状況や実施年齢層についてはあまり知られていない. 今回, NDB(National Database)オープンデータを用いて保険診療における心臓リハビリテーション治療の実情を調査したので報告する. 「調査方法:」厚生労働省が公表しているNDBオープンデータの「医科診療報酬点数表項目H(リハビリテーション)から, 心大血管疾患リハビリテーション料の算定単位数を平成26年度から令和3年度までの8年間に渡って, 男女別, 入院外来別, 年齢階級別算定単位数の年次推移を調べ検討した. 「結果:」わが国全体の心大血管疾患リハビリテーション料算定単位数の総数は, 平成26年度608万単位から平成31年度984万単位まで1.62倍に増加した. しかし令和2年度に2.4%減少したが, 令和3年度は回復し1003万単位であった. 令和2年度は, 入院分は増加していたが, 外来分が減少していた. 外来/入院比は0.25(平成26年度)から0.33(平成31年度)まで増加したが, 令和3年度は0.27と減少した. 男/女比は1.38(平成26年度)から1.29(令和3年度)まで毎年減少した. 年齢階級別に年次変化をみると, 65歳以上から増加率が上がり, 80歳代前半にピークがあり, 90歳以上の年齢層まで年々増加していた. 「まとめ:」保険診療における心臓リハビリテーション実施数は増加していた. 年齢階級別にみると, 80歳をピークに増加しており, 心不全患者へのリハビリテーション治療が増加していると考えられた. |
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ISSN: | 0586-4488 |