両側ACL同時再建術後スポーツ復帰に至った一症例 - 片側ACL再建症例のHop test健側値を基準として

〔要旨〕片側ACL再建術後のスポーツ復帰基準として, 複数のHop test健患比を用いた評価が報告されているが, 両側ACL同時再建術後のスポーツ復帰基準に関する報告は少ない. 今回, 健患比を用いた評価が不可能である両側ACL同時再建症例に対して, 性別・年齢・活動レベルをマッチさせた片側ACL再建症例のHop test健側値を基準として評価することで, スポーツ復帰を果たした1症例を経験した. 症例は16歳女性バスケットボール選手. 骨付き膝蓋腱を用いた両側ACL同時再建を施行. 術後9ヵ月でスポーツ復帰基準をクリアし, 術後12ヵ月では, スポーツに完全復帰, 臨床スコアは良好であった...

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Published in日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 28; no. 3; pp. 496 - 500
Main Authors 稲田竜太, 谷内政俊, 瀧上順誠, 富原朋弘, 島田永和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床スポーツ医学会 31.08.2020
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ISSN1346-4159

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Summary:〔要旨〕片側ACL再建術後のスポーツ復帰基準として, 複数のHop test健患比を用いた評価が報告されているが, 両側ACL同時再建術後のスポーツ復帰基準に関する報告は少ない. 今回, 健患比を用いた評価が不可能である両側ACL同時再建症例に対して, 性別・年齢・活動レベルをマッチさせた片側ACL再建症例のHop test健側値を基準として評価することで, スポーツ復帰を果たした1症例を経験した. 症例は16歳女性バスケットボール選手. 骨付き膝蓋腱を用いた両側ACL同時再建を施行. 術後9ヵ月でスポーツ復帰基準をクリアし, 術後12ヵ月では, スポーツに完全復帰, 臨床スコアは良好であった. 術後24ヵ月においては, ACL再損傷はなくスポーツ活動に参加できた.
ISSN:1346-4159