腰椎椎間板障害等を合併した骨折を伴い変形を有する脊椎骨粗鬆症の検討
「はじめに」椎間板障害に起因する症状を有する高齢者女性に於いて,高度の脊椎骨粗鬆症を有している例をよく見かける.一方,脊椎骨粗鬆症とそれに起因する椎体骨折の合併,その結果としての脊柱変形→姿勢異常等も腰痛の原因あるいは時に神経症状の原因ともなる.この双方を兼ね備えた症状に於いては,この症状は如何に影響するのであろうか.又,これらはどの様な経過をたどるのであろうか.これらの点を解明するため,上記の如き症例の臨床的特徴や,その経過について検討した.「症例」上記の条件を満たす例,即ち,(1)腰椎椎間板障害の存在とそれに起因すると思われる症状が存在し,(2)高度脊椎骨粗鬆症を有し,(3)それに起因する...
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          | Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 46; no. 1; pp. 125 - 128 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            西日本整形・災害外科学会
    
        25.03.1997
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| ISSN | 0037-1033 | 
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| Summary: | 「はじめに」椎間板障害に起因する症状を有する高齢者女性に於いて,高度の脊椎骨粗鬆症を有している例をよく見かける.一方,脊椎骨粗鬆症とそれに起因する椎体骨折の合併,その結果としての脊柱変形→姿勢異常等も腰痛の原因あるいは時に神経症状の原因ともなる.この双方を兼ね備えた症状に於いては,この症状は如何に影響するのであろうか.又,これらはどの様な経過をたどるのであろうか.これらの点を解明するため,上記の如き症例の臨床的特徴や,その経過について検討した.「症例」上記の条件を満たす例,即ち,(1)腰椎椎間板障害の存在とそれに起因すると思われる症状が存在し,(2)高度脊椎骨粗鬆症を有し,(3)それに起因する椎体骨折を従って,脊柱変形を有する例をpick upした.該当する症例は,34例全例女性であった.平均年齢77.2歳(最高88歳~65歳)follow-up期間は,平均4年11カ月(11年6カ月~3カ月)であった.下位腰椎の椎間板障害は,何らかのすべりを認めた例は26例,その内訳は変性すべり20例,前屈で後方へSlipする例3例,分離すべり2例,後方すべり2例であった.又,高度又は中度等の椎間板狭小は17例であった. | 
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| ISSN: | 0037-1033 |