大腿骨近位部骨折術後症例に対する両側肢と患側肢の経皮的電気刺激 (TENS) が術後鎮痛に与える影響

「要旨」: 〔目的〕大腿骨近位部骨折術後2症例に対して, 経皮的電気刺激(TENS)を患側肢に実施する患側TENSと両側肢に実施する両側TENSの効果を評価すること. 〔対象と方法〕症例1は大腿骨転子部骨折固定術後症例, 症例2は大腿骨頚部骨折固定術後症例であった. 症例1は, 術後1~3日目に30分間の患側, 両側TENSを実施し, 症例2は, 術後1日目には1時間患側TENSのみ実施し, 2, 3日目は1時間の患側, 両側TENSを実施した. アウトカムは運動時のNRSを測定した. 〔結果〕2症例とも患側, 両側TENS後のNRSが低下し, 症例2では患側TENSと比べ両側TENSの方が1...

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Published in理学療法科学 Vol. 32; no. 2; pp. 343 - 348
Main Authors 瀧口述弘, 庄本康治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.04.2017
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ISSN1341-1667

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Summary:「要旨」: 〔目的〕大腿骨近位部骨折術後2症例に対して, 経皮的電気刺激(TENS)を患側肢に実施する患側TENSと両側肢に実施する両側TENSの効果を評価すること. 〔対象と方法〕症例1は大腿骨転子部骨折固定術後症例, 症例2は大腿骨頚部骨折固定術後症例であった. 症例1は, 術後1~3日目に30分間の患側, 両側TENSを実施し, 症例2は, 術後1日目には1時間患側TENSのみ実施し, 2, 3日目は1時間の患側, 両側TENSを実施した. アウトカムは運動時のNRSを測定した. 〔結果〕2症例とも患側, 両側TENS後のNRSが低下し, 症例2では患側TENSと比べ両側TENSの方が1低下した. 〔結語〕患側, 両側TENSともにNRSが低下したが, 今後はプラセボなども実施し, 患側, 両側TENSの効果を明らかにする必要がある. 「I. はじめに」本邦での2012年の大腿骨近位部骨折推定発生件数は175,700人であり, 25年間で大きく増加している.
ISSN:1341-1667