腰痛疾患の神経痛に対する塩酸メキシレチンの使用経験
【はじめに】塩酸メキシレン(商品名メキシチール, 以下MX)を腰痛疾患の神経痛に使用したので文献的考察を加えて報告する. 【方法】症例は22例, 男性13例, 女性9例, 年齢は平均66歳であり, 脊柱管狭窄症9例, 陳旧性腰椎圧迫骨折5例, 腰椎椎間板ヘルニア5例, 腰椎変性すべり症3例であった. 投与は, 少なくとも1ヵ月以上, 保存療法を行ったが, 抵抗または効果がなかった症例に抗不整脈薬と理解させて, 投与した. 心電図異常のないことを確認, MXを300mg/日/分3回毎食後服用させた. 評価は, 投与前と投与1, 3週後のVASで評価した. 【結果】対象22例のうち胃腸障害などの副...
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Published in | 日本腰痛学会雑誌 Vol. 10; no. 1; p. 171 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腰痛学会
30.10.2004
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ISSN | 1345-9074 |
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Summary: | 【はじめに】塩酸メキシレン(商品名メキシチール, 以下MX)を腰痛疾患の神経痛に使用したので文献的考察を加えて報告する. 【方法】症例は22例, 男性13例, 女性9例, 年齢は平均66歳であり, 脊柱管狭窄症9例, 陳旧性腰椎圧迫骨折5例, 腰椎椎間板ヘルニア5例, 腰椎変性すべり症3例であった. 投与は, 少なくとも1ヵ月以上, 保存療法を行ったが, 抵抗または効果がなかった症例に抗不整脈薬と理解させて, 投与した. 心電図異常のないことを確認, MXを300mg/日/分3回毎食後服用させた. 評価は, 投与前と投与1, 3週後のVASで評価した. 【結果】対象22例のうち胃腸障害などの副作用の3例を除いた19例中, VASの改善が1週間以内に著明にみられたのが10例, 3週後に症状改善がみられた中等度7例, 不変が2例であった. 【まとめ】神経痛患者22例に, 塩酸メキシレンを投与した. 副作用の強い3例を除いた, 19例中17例(89.5%)に改善をみた. 神経痛患者の補助治療薬の1つとして効果を期待できると思われた. |
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ISSN: | 1345-9074 |