DEXAによる踵骨と腰椎, 大腿骨頸部骨塩量の比較検討

「はじめに」骨塩量測定の目的として, 定量的に骨塩量減少を早期に知り, 骨折の危険性を予防的に予知できることがある. 近年, 客観的な骨萎縮度評価法として, MD法, SPA法, QCT法, DEXA法, 超音波法が用いられている. DEXAにて腰椎, 大腿骨頸部, 踵骨骨密度を計測し比較検討したので報告する. 対症 健常人女性42名で, 閉経前15名, 閉経後27名であった. 平均年齢は, 49.3歳であり, 身長の平均は153.9cm, 体重の平均は50.1kgであった. 方法 Lunar社のEXP-5000を使用し, 大腿骨頸部, 腰椎, 踵骨側面の骨密度を計測した. 計測した骨密度を,...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 46; no. 4; pp. 944 - 947
Main Authors 後藤啓輔, 矢野浩明, 田島直也, 帖佐悦男, 川越正一, 園田典生, 野中隆史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.1997
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」骨塩量測定の目的として, 定量的に骨塩量減少を早期に知り, 骨折の危険性を予防的に予知できることがある. 近年, 客観的な骨萎縮度評価法として, MD法, SPA法, QCT法, DEXA法, 超音波法が用いられている. DEXAにて腰椎, 大腿骨頸部, 踵骨骨密度を計測し比較検討したので報告する. 対症 健常人女性42名で, 閉経前15名, 閉経後27名であった. 平均年齢は, 49.3歳であり, 身長の平均は153.9cm, 体重の平均は50.1kgであった. 方法 Lunar社のEXP-5000を使用し, 大腿骨頸部, 腰椎, 踵骨側面の骨密度を計測した. 計測した骨密度を, 踵骨と腰椎, 踵骨と大腿骨頸部間における相関, 年齢, 身長, 体重における相関をピアソンの相関係数で比較した. 腰椎と大腿骨頸部の骨密度計算は, Lunarのソフトに従い, 踵骨側面骨密度は前腕骨計測方法(図1)で入力し, 踵骨骨皮質が含まれる様にマウスで踵骨の輪郭を選択し, 骨密度を計算した. また1症例に対し, 踵骨骨密度を10回計測し変動係数coefficient of cariation(以下CVとする)(標準偏差/平均値×100)についても検討した.
ISSN:0037-1033