胎児期水頭症と診断された先天性トキソプラズマ症の1例

「要旨」先天性トキソプラズマ症はまれな疾患であるが, 特徴的な画像所見を呈する例もあり, 先天性水頭症の鑑別診断として念頭に置くべきである. 予後改善のためには早期診断による速やかな治療介入が重要であり, スムーズな診断確定と水頭症治療が鍵となる. ただし, 感染症であることより脳脊髄液のタンパク濃度は高く, 水頭症治療ではシャント不全に対する管理面での工夫が必要である. さらに, 小児科や眼科など他科との連携による長期的かつ慎重な経過観察が求められる....

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Published in小児の脳神経 Vol. 49; no. 3; pp. 105 - 111
Main Authors 山下大介, 金久浩大, 大塚祥浩, 浦田啓陽, 岩田真治, 國枝武治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本小児神経外科学会 31.08.2024
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ISSN0387-8023

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Summary:「要旨」先天性トキソプラズマ症はまれな疾患であるが, 特徴的な画像所見を呈する例もあり, 先天性水頭症の鑑別診断として念頭に置くべきである. 予後改善のためには早期診断による速やかな治療介入が重要であり, スムーズな診断確定と水頭症治療が鍵となる. ただし, 感染症であることより脳脊髄液のタンパク濃度は高く, 水頭症治療ではシャント不全に対する管理面での工夫が必要である. さらに, 小児科や眼科など他科との連携による長期的かつ慎重な経過観察が求められる.
ISSN:0387-8023