医療とMRSA

「はじめに」医療を行うには, 基本的な基礎的医学法を含めた実施対策が必要である. 院内感染は古くから色々と問題となったが, 注目されるようになったのは1940年頃からで欧米・英国で研究されたが, 初めは新生児病棟における黄色ブドウ球菌による膿皮症などの感染症であり, その後の院内感染源となる細菌叢の変化相により, グラム球菌の変化がみられるようになった. 最近では血液ならびに体液(唾液, 精液ら)を介するウイルス性疾患の肝炎ウイルスでのA型肝炎(HAV), B型肝炎(HBV), 非A・B型肝炎(HCV), 後天性免疫不全症候群エイズ(AIDS, HIV)についても, ほぼ対策が確立されることと...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in神奈川歯学 Vol. 26; no. 4; pp. 431 - 435
Main Authors 木村友七, 伊東利, 菊池信弥, 生駒俊介, 岩宮万里子, 吉田直美, 岩本朗子, 笹田睦美, 松尾悦郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.03.1992
Online AccessGet full text
ISSN0454-8302

Cover

More Information
Summary:「はじめに」医療を行うには, 基本的な基礎的医学法を含めた実施対策が必要である. 院内感染は古くから色々と問題となったが, 注目されるようになったのは1940年頃からで欧米・英国で研究されたが, 初めは新生児病棟における黄色ブドウ球菌による膿皮症などの感染症であり, その後の院内感染源となる細菌叢の変化相により, グラム球菌の変化がみられるようになった. 最近では血液ならびに体液(唾液, 精液ら)を介するウイルス性疾患の肝炎ウイルスでのA型肝炎(HAV), B型肝炎(HBV), 非A・B型肝炎(HCV), 後天性免疫不全症候群エイズ(AIDS, HIV)についても, ほぼ対策が確立されることとなった. また本学における院内感染防止対策ならびに神奈川歯学を参照. HCVもHBV対策と同様に, インターフェロン剤が治療剤として認められた. 今頃また黄色ブドウ球菌におけるMRSA多剤抗生物質に耐性でメチシリンに耐性を示す黄色ブドウ球菌(Methicillin Resistant Staphylococcus Aureus)感染が問題とされている.
ISSN:0454-8302