胸部異常陰影を認めず, 気管支鏡にて診断しえた若年者肺癌の1例
症例は26歳, 男性. 平成8年1月29日咳嗽とともに新鮮血の喀出があった. 近医にて胸部X線を撮影したが異常を認めなかった. 翌日も血痰があったため, 1月29日当院に来院した. 気管支鏡を施行したところ右B^7 入口部を閉塞するポリープ状の腫瘍を認め, 生検によりadenocarcinomaと診断された. 全身精査の結果, T1N0M0, stage Iと考え, 3月13日右下葉切除術を施行した. 腫瘍はB^7 aiiより発生し気管支内に発育して, 中枢側はB^7 入口部に, 末梢側はB^7 ai内にポリープ状に突出していた. 術後病理診断はmucoepidermoid carcinoma...
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| Published in | 気管支学 Vol. 19; no. 3; p. 260 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本気管支学会
25.05.1997
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| ISSN | 0287-2137 |
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| Summary: | 症例は26歳, 男性. 平成8年1月29日咳嗽とともに新鮮血の喀出があった. 近医にて胸部X線を撮影したが異常を認めなかった. 翌日も血痰があったため, 1月29日当院に来院した. 気管支鏡を施行したところ右B^7 入口部を閉塞するポリープ状の腫瘍を認め, 生検によりadenocarcinomaと診断された. 全身精査の結果, T1N0M0, stage Iと考え, 3月13日右下葉切除術を施行した. 腫瘍はB^7 aiiより発生し気管支内に発育して, 中枢側はB^7 入口部に, 末梢側はB^7 ai内にポリープ状に突出していた. 術後病理診断はmucoepidermoid carcinomaであった. 現在, 術後9ヵ月で経過良好である. |
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| ISSN: | 0287-2137 |