当院における小腸カプセル内視鏡検査の5年間の集計

「抄録」カプセル内視鏡は従来, 診断困難であった小腸病変の検出に有効な非侵襲的検査法であり, 2007年10月より, 原因不明の消化管出血(OGIB)に対して保険診療として認可されている. 当院において過去5年間に施行した小腸カプセル内視鏡検査について集計し, 患者の臨床背景およびカプセル検査により検出された病変について検討した. 2009年3月より, リアルタイムビューアを導入し, 十二指腸に2時間以内にカプセルが到達するように, 飲水負荷, メトクロプラミド筋肉注射, さらに内視鏡下の回収ネットによるカプセルの誘導を行った. 原則2名の医師でカプセル画像を読影した. 5年間に施行されたカプ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in川崎医学会誌 Vol. 38; no. 3; pp. 97 - 105
Main Authors 塩谷昭子, 本多啓介, 河上真紀子, 石井学, 佐藤元紀, 藤田譲, 眞部紀明, 松本英男, 山下和城, 平井敏弘, 秋山隆, 畠二郎, 春間賢
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 川崎医学会 01.10.2012
Online AccessGet full text
ISSN0386-5924

Cover

More Information
Summary:「抄録」カプセル内視鏡は従来, 診断困難であった小腸病変の検出に有効な非侵襲的検査法であり, 2007年10月より, 原因不明の消化管出血(OGIB)に対して保険診療として認可されている. 当院において過去5年間に施行した小腸カプセル内視鏡検査について集計し, 患者の臨床背景およびカプセル検査により検出された病変について検討した. 2009年3月より, リアルタイムビューアを導入し, 十二指腸に2時間以内にカプセルが到達するように, 飲水負荷, メトクロプラミド筋肉注射, さらに内視鏡下の回収ネットによるカプセルの誘導を行った. 原則2名の医師でカプセル画像を読影した. 5年間に施行されたカプセル内視鏡検査は, 341例(男性187例 女性154例で, 平均年齢64歳)に対して, 404件であった. 基礎疾患として, 虚血性心疾患, 弁膜症術後, 心房細動等の心疾患を有する例が多く(18.4%), 腎不全例も8.7%含まれていた.
ISSN:0386-5924