好酸球性副鼻腔炎の手術と術後管理

「はじめに」好酸球性副鼻腔炎は, 難治性・再発性の慢性副鼻腔炎として知られている. 以前から, 成人発症の喘息と関連し, 篩骨洞優位な副鼻腔炎であり, マクロライド療法に抵抗性かつ手術後も再発しやすい副鼻腔炎として知られていた. JESREC studyにより診断基準が定められたことにより, これまで医師ごとにやや異なった基準で考えられていた好酸球性副鼻腔炎について同一の基準で診断できるようになった. また, 好酸球性副鼻腔炎が国の定める指定難病に認定されてからは, マスコミ等で取り上げられる機会も増え, 患者の関心も高まっている. 診断基準が作成され知名度も高まった一方, 治療については引き...

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Published in耳鼻咽喉科免疫アレルギー Vol. 37; no. 4; pp. 253 - 256
Main Authors 檜垣貴哉, 野田実里
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 27.12.2019
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ISSN0913-0691

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Summary:「はじめに」好酸球性副鼻腔炎は, 難治性・再発性の慢性副鼻腔炎として知られている. 以前から, 成人発症の喘息と関連し, 篩骨洞優位な副鼻腔炎であり, マクロライド療法に抵抗性かつ手術後も再発しやすい副鼻腔炎として知られていた. JESREC studyにより診断基準が定められたことにより, これまで医師ごとにやや異なった基準で考えられていた好酸球性副鼻腔炎について同一の基準で診断できるようになった. また, 好酸球性副鼻腔炎が国の定める指定難病に認定されてからは, マスコミ等で取り上げられる機会も増え, 患者の関心も高まっている. 診断基準が作成され知名度も高まった一方, 治療については引き続き難渋する状況が続いている. 軽症例や一部の中等症・重症例では保存的治療や手術で長期的に良好な状態を維持できる場合もある.
ISSN:0913-0691