透明フード装着直視鏡による乳頭バルーン拡張術が有効であったBillroth II法術後総胆管結石の1例
「はじめに」透明フード装着直視鏡を用いた内視鏡的乳頭バルーン拡張術(以下, EPBD)により採石し得たBillroth II法(以下, B-II法)胃再建術後総胆管結石の1例を経験したので報告する. 「症例」患者:58歳, 男性. 主訴:心窩部痛. 既往歴:32歳 胃潰瘍(B-II法胃再建術). 飲酒歴:日本酒4合/日×32年. 現病歴:2002年6月21日心窩部痛にて受診. 肝胆道系酵素の上昇および腹部CT検査にて総胆管結石を認め入院. 入院時現症:体温37.6℃. 眼球結膜に黄染あり. 腹部右季肋部に圧痛あり. 入院時検査成績:血清ビリルビン値, 肝胆道系酵素およびCRPの上昇を認めた....
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| Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 62; no. 2; pp. 148 - 150 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本消化器内視鏡学会関東支部会
31.05.2003
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| ISSN | 1348-9844 |
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| Summary: | 「はじめに」透明フード装着直視鏡を用いた内視鏡的乳頭バルーン拡張術(以下, EPBD)により採石し得たBillroth II法(以下, B-II法)胃再建術後総胆管結石の1例を経験したので報告する. 「症例」患者:58歳, 男性. 主訴:心窩部痛. 既往歴:32歳 胃潰瘍(B-II法胃再建術). 飲酒歴:日本酒4合/日×32年. 現病歴:2002年6月21日心窩部痛にて受診. 肝胆道系酵素の上昇および腹部CT検査にて総胆管結石を認め入院. 入院時現症:体温37.6℃. 眼球結膜に黄染あり. 腹部右季肋部に圧痛あり. 入院時検査成績:血清ビリルビン値, 肝胆道系酵素およびCRPの上昇を認めた. 腹部超音波検査(Fig. 1):肝内胆管の軽度拡張と胆嚢内に多数の小結石を認めた. 入院時腹部CT検査:単純CTにて胆嚢内および総胆管内に結石を認めた(Fig. 2-a). その直後の造影CTでは, 小腸内への自然排石が確認された(Fig. 2-b). 入院後経過:自然排石が確認出来たため, 経過観察とした. しかし, 第3病日にビリルビン値の上昇を認めたためERCPを施行した. 側視鏡(OLYMPUS社製JF240)にて開始したが, 輸入脚への挿入が困難であり, 透明フード(OLYMPUS社製MH-464, ストレート型, 11.5mm)を装着した直視鏡(OLYMPUS社製Q200)に変更した. 輸入脚入口部への挿入が容易となり, 透明フードにより一定の視野が保たれ, 深部挿入が可能であった. |
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| ISSN: | 1348-9844 |