極細径気管支鏡誘導のガイドマップとしてVirtual Bronchoscopyの使用経験

極細径気管支鏡(Olympus XP-40 外径2.8mm)は, 目的とする末梢気管支に直視下で誘導できる利点がある. しかし病変に到達する気管支を検査中に選ぶことは時間的制約があり, また末梢の気管支に挿入していくと, 気管支鏡の進んでいる方向や病変との位置関係が把握しにくくなる. そこであらかじめCTデータから病変までのルートのVirtual bronchogramを作成し, 極細径気管支鏡誘導のガイドマップとして使用した. CT検査はGE横河, HighSpeed Fx/i, 3次元画像作成はGEナビゲーターを使用した. 症例1は83歳男性, 症例2は72歳男性で, CTで各々右S^3...

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Published in気管支学 Vol. 23; no. 1; p. 91
Main Authors 浅野文祐, 松野祥彦, 松下知路, 竹市直子, 近藤博人, 斉藤吉男, 瀬古章, 石原陽一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.01.2001
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ISSN0287-2137

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Summary:極細径気管支鏡(Olympus XP-40 外径2.8mm)は, 目的とする末梢気管支に直視下で誘導できる利点がある. しかし病変に到達する気管支を検査中に選ぶことは時間的制約があり, また末梢の気管支に挿入していくと, 気管支鏡の進んでいる方向や病変との位置関係が把握しにくくなる. そこであらかじめCTデータから病変までのルートのVirtual bronchogramを作成し, 極細径気管支鏡誘導のガイドマップとして使用した. CT検査はGE横河, HighSpeed Fx/i, 3次元画像作成はGEナビゲーターを使用した. 症例1は83歳男性, 症例2は72歳男性で, CTで各々右S^3 , 左S^8 に孤立性小型病変を認めた. Virtual bronchogramは, 症例1で11次気管支, 症例2で7次気管支まで作成可能であった. Virtual bronchogramは実際の気管支分岐形態を良く反映し, それに従い極細径気管支鏡を各々10次気管支, 7次気管支まで誘導できた. 短時間で病変に到達することができ, 極細径気管支鏡誘導のナビゲーションとして有用であった.
ISSN:0287-2137