内側ハムストリングを用いた2ルート前十字靱帯
【はじめに】我々は1999年3月以降, 解剖学的な位置関係に基づき内側ハムストリングを用いた2ルート法による前十字靱帯再建術を行ってきた. うち2例が再断裂をきたした. 【目的】再断裂の原因について検討する. 【対象】1999年11月から2001年12月までに前十字靱帯2ルート再建術を施行し54例(男性32例, 女性22例)中, 再受傷した2例(女性2例). 【症例1】15歳女性. 2000年2月, トランポリンにて受傷. 同年3月, 前十字靱帯再建術を施行. 術後8ケ月で競技復帰. 2001年4月, トランポリンにて再受傷. KT-2000による健患差は再受傷前1.7mm, 再受傷後5.7m...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 4; p. 938 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2003
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 【はじめに】我々は1999年3月以降, 解剖学的な位置関係に基づき内側ハムストリングを用いた2ルート法による前十字靱帯再建術を行ってきた. うち2例が再断裂をきたした. 【目的】再断裂の原因について検討する. 【対象】1999年11月から2001年12月までに前十字靱帯2ルート再建術を施行し54例(男性32例, 女性22例)中, 再受傷した2例(女性2例). 【症例1】15歳女性. 2000年2月, トランポリンにて受傷. 同年3月, 前十字靱帯再建術を施行. 術後8ケ月で競技復帰. 2001年4月, トランポリンにて再受傷. KT-2000による健患差は再受傷前1.7mm, 再受傷後5.7mmであった. 同年8月, 前十字靱帯再々建術を施行した. 【症例2】13歳女性. 2001年8月バスケットボール中受傷. 同年9月, 前十字靱帯再建術を施行. 同年12月バスケットボールを自己判断にてはじめ再受傷. 2002年1月鏡視下にて確認するも前内側繊維束のみの断裂のため保存的に経過観察したが, 膝崩れ現象が頻回に出現するようになった. KT-2000による健患差は再受傷後3.2mmであった. 同年8月, 前十字靱帯再々建術を施行した. 【考察】症例1は外傷による純粋な再受傷, 症例2は早期運動開始と骨孔位置の不良に問題があったのではないかと推測された. |
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ISSN: | 0037-1033 |