腰椎用CPMは長時間座位における腰痛予防に有効か?

椅子の背もたれの腰椎部の突出, いわゆるLumbar supportの収縮によるCPMを作成した. 15人の腰痛のない男子学生(平均22歳)を対象とし, 長時間着座における腰の不快感, 張り, 疲労感臀部の痺れを固定式Lumbar supportと比較した. Lumbar supportのない椅子に比べ, Lumbar supportのある椅子とCPMの両者で不快感と疲労感でVASは有意に低下した. またCPMでは臀部の痺れも有意に低下した. 追加実験としてCPMに伴う座面の圧分布の変化を計測し, 接触面積と最大圧に有意な変化を認めた. 臀部の痺れに対する効果は座面の圧分布の変化により説明可能...

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Published in日本腰痛学会雑誌 Vol. 11; no. 1; pp. 216 - 217
Main Authors 青田洋一, 本田淳, 山下孝之, 馬場紀行, 斎藤知行, 石毛勇介, 持田尚, 吉久武志, 飯塚晴彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腰痛学会 30.09.2005
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ISSN1345-9074

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Summary:椅子の背もたれの腰椎部の突出, いわゆるLumbar supportの収縮によるCPMを作成した. 15人の腰痛のない男子学生(平均22歳)を対象とし, 長時間着座における腰の不快感, 張り, 疲労感臀部の痺れを固定式Lumbar supportと比較した. Lumbar supportのない椅子に比べ, Lumbar supportのある椅子とCPMの両者で不快感と疲労感でVASは有意に低下した. またCPMでは臀部の痺れも有意に低下した. 追加実験としてCPMに伴う座面の圧分布の変化を計測し, 接触面積と最大圧に有意な変化を認めた. 臀部の痺れに対する効果は座面の圧分布の変化により説明可能であった. またCPMによる全身の動きをVicon systemで計測し, 頭部や膝下での動きが軽微であったことから, CPMは作業や運転の支障にはならないものと考えられた. CPMは長時間着座に伴う腰から臀部にかけての不快感を軽減する.
ISSN:1345-9074