(2)MEN1型に合併した副腎病変について

MEN1型には高率(25-40%)に副腎腫瘍が合併すると報告されているが. MEN1geneとの関連は不明である. 当科におけるMEN1型5家系10例において副腎腫瘍の合併とステロイド合成能について検討した. 副腎腫瘍は10例中6例に合併し, ステロイド合成能はクッシング症候群1例(副腎癌), プレクッシング症候群4例(腺腫3例, AIMAH1例), 不明1例と, 皮質系, 特にコルチゾール合成異常がほとんどであった. クッシング症候群をきたす副腎腫瘍でmeninの発現亢進の報告があり, 合併頻度からもMEN1geneと直接あるいは間接的な関連があることが想定され, 当科における症例でも検討し...

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Published in家族性腫瘍 Vol. 6; no. 1; p. 40
Main Authors 緑川早苗, 橋本重厚, 山下りか, 本間美優樹, 真田寛啓, 渡辺毅, 中野恵一, 福島俊彦, 鈴木真一, 竹之下誠一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本家族性腫瘍学会 15.01.2006
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ISSN1346-1052

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Summary:MEN1型には高率(25-40%)に副腎腫瘍が合併すると報告されているが. MEN1geneとの関連は不明である. 当科におけるMEN1型5家系10例において副腎腫瘍の合併とステロイド合成能について検討した. 副腎腫瘍は10例中6例に合併し, ステロイド合成能はクッシング症候群1例(副腎癌), プレクッシング症候群4例(腺腫3例, AIMAH1例), 不明1例と, 皮質系, 特にコルチゾール合成異常がほとんどであった. クッシング症候群をきたす副腎腫瘍でmeninの発現亢進の報告があり, 合併頻度からもMEN1geneと直接あるいは間接的な関連があることが想定され, 当科における症例でも検討したため文献的考察とあわせて報告する.
ISSN:1346-1052