北海道家庭生活総合カウンセリングセンターの精神衛生活動‐40年の軌跡とその検討

北海道家庭生活総合カウンセリングセンターは, 研修, 相談, 啓発の事業を三本柱として40年間地域社会の精神衛生福祉に関与している. 研修養成講座の受講生は, かつては将来カウンセラーとして社会に役立つことを目的にしていたが, 平成年度に入るころから, 人生をより良く生きるための人生の捉え直しを目的とするというように様変わりしてきた. 自分自身のための学びは, 自己の人格の豊かな成長として自覚され, 自然な形でクライエントの戸惑う心の手当てをする, 有用なカウンセラーとして育っている. 当センターのカウンセラーの実力を認める動きが確かなものとなり, 要請されて, 学校現場の教師に対するカウンセ...

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Published inこころの健康 Vol. 20; no. 1; p. 80
Main Authors 善養寺圭子, 村田忠良, 布施克巳, 室谷貞子, 渡辺謡子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本精神衛生学会 10.06.2005
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ISSN0912-6945

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Summary:北海道家庭生活総合カウンセリングセンターは, 研修, 相談, 啓発の事業を三本柱として40年間地域社会の精神衛生福祉に関与している. 研修養成講座の受講生は, かつては将来カウンセラーとして社会に役立つことを目的にしていたが, 平成年度に入るころから, 人生をより良く生きるための人生の捉え直しを目的とするというように様変わりしてきた. 自分自身のための学びは, 自己の人格の豊かな成長として自覚され, 自然な形でクライエントの戸惑う心の手当てをする, 有用なカウンセラーとして育っている. 当センターのカウンセラーの実力を認める動きが確かなものとなり, 要請されて, 学校現場の教師に対するカウンセリング研修, 犯罪被害者の心理的支援のための相談室等が開設された. 人間学に基盤をおいた学びを続けながら, 日常生活に開かれた日本精神衛生学会の理念を実践しているという自負をもって活動を続けたい.
ISSN:0912-6945