ブロムフェナクナトリウム点眼液をウサギに点眼後の眼組織内分布
14C-ブロムフェナクナトリウム点眼液を雄性白色ウサギの両眼に0. 1mg/animal(0. 05mg/50μl/eye)の割合で単回あるいは反復点眼投与し, 吸収, 分布および代謝について検討した. 1. 単回点眼後における血漿中放射能濃度は投与後30分に最高濃度113. 2ng eq. /mlを示したのち, 1時間から12時間まで半減期2. 2hrで消失した. 眼組織内放射能濃度は約半数の組織が投与後30分に最高濃度を示した. 組織への分布は角膜に最も高い濃度が認められ, ついで前部強膜および結膜に高かった. 水晶体および硝子体の濃度は最も低かった. 投与後72時間では水晶体で最高濃度の...
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          | Published in | 薬物動態 Vol. 14; no. 1; pp. 32 - 41 | 
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| Main Authors | , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本薬物動態学会
    
        27.02.1999
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| ISSN | 0916-1139 | 
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| Summary: | 14C-ブロムフェナクナトリウム点眼液を雄性白色ウサギの両眼に0. 1mg/animal(0. 05mg/50μl/eye)の割合で単回あるいは反復点眼投与し, 吸収, 分布および代謝について検討した. 1. 単回点眼後における血漿中放射能濃度は投与後30分に最高濃度113. 2ng eq. /mlを示したのち, 1時間から12時間まで半減期2. 2hrで消失した. 眼組織内放射能濃度は約半数の組織が投与後30分に最高濃度を示した. 組織への分布は角膜に最も高い濃度が認められ, ついで前部強膜および結膜に高かった. 水晶体および硝子体の濃度は最も低かった. 投与後72時間では水晶体で最高濃度の7%を示したものの, 他の組織ではすべて検出限界以下であった. 2. 反復点眼期間中における血漿中放射能濃度は1回投与後24時間では検出限界以下であったが, 7回投与以降, 投与回数に伴って緩慢に上昇し, 21回投与までにほぽ定常状態に達した. また1, 7, 14および21回投与後24時間の眼組織内放射能濃度は一部の組織を除いて投与回数に伴って上昇したが, 21回投与までにほぽ定常状態に達した. 水晶体および後部強膜では21回投与後には1回投与後の4. 0および1, 6倍の濃度を示した. 21回投与後の血漿および眼組織からの放射能の消失は単回投与群と比較してやや緩慢であった. 3. 単回点眼後1, 2および4時間に得られた前房水中には未変化体が前房水中放射能の73. 0~79. 5%が認められた. 代謝物としてブロムフェナクのcarboxymethyl基が酸化されてbenzoic acid誘導体に変換されたAHR-11665およびその前駆体であるWAY-127039-A-1, また分子内環化して2-oxyindole誘導体に変換されたAHR-10240およびisatine誘導体のAHR-11652が検出された. 血漿中には単回点眼後1, 2および4時間に未変化体が血漿中放射能の76. 7~80. 5%が認められた. 代謝物として前房水中に認められた代謝物のほか, 未知代謝物1RaP1, 1RaP2および1RaP3が検出された. | 
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| ISSN: | 0916-1139 |