位置合わせ法による関節位置覚の検討

位置合わせ法による健常成人での膝関節位置覚を測定し, 正常値の範囲と測定値の特徴を検討した. 測定は, 椅子座位で下腿を下垂し, 下垂位より右膝関節を他動的に伸展させ, 検者が指示する設定角度に保持し, 左膝関節の角度を自動的に合わせるという右他動→左自動パターン(PAパターン)と, 下垂位より左膝関節を自動的に伸展させ, 検者の指示する設定角度に保持させた後に, 他動的に伸展された右膝関節の角度を合わせるという左自動→右他動パターンの2通りの検査方法を用いた. 健常成人の平均誤認角度の絶対値は, 測定パターン・設定角度別によらず4°~5°以内であった. PAパターンでは角度に寄らず, 低年齢...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 35; no. 2; p. 114
Main Authors 漆山裕希, 関和則, 吉田一成, 藪越公司, 石塚雅治, 岩谷力
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.02.1998
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ISSN0034-351X

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Summary:位置合わせ法による健常成人での膝関節位置覚を測定し, 正常値の範囲と測定値の特徴を検討した. 測定は, 椅子座位で下腿を下垂し, 下垂位より右膝関節を他動的に伸展させ, 検者が指示する設定角度に保持し, 左膝関節の角度を自動的に合わせるという右他動→左自動パターン(PAパターン)と, 下垂位より左膝関節を自動的に伸展させ, 検者の指示する設定角度に保持させた後に, 他動的に伸展された右膝関節の角度を合わせるという左自動→右他動パターンの2通りの検査方法を用いた. 健常成人の平均誤認角度の絶対値は, 測定パターン・設定角度別によらず4°~5°以内であった. PAパターンでは角度に寄らず, 低年齢群は高年齢群よりも誤認角度が小さい傾向にあった.
ISSN:0034-351X