胸部大動脈瘤破裂症例の緊急手術で同種血輸血を回避できた2症例

症例1は,52歳,男性。Stanford A型の胸部解離性大動脈瘤。解離が両側冠動脈開口部近辺まで及んで,cardiac tamponadeを併発していたため緊急手術を行った。症例2は,58歳,男性。突然の胸部痛にて発症。胸部X線写真で左胸水貯留を認め,胸部造影CTにて遠位弓部大動脈瘤破裂が強く疑われたため,緊急手術を行った。両症例ともに,術中回収血輸血および術後回収血輸血を使用することにより,上行弓部大動脈人工血管置換術および上行弓部下行大動脈人工血管置換術を,同種血を使用することなく行えた。...

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Published in体外循環技術 Vol. 24; no. 2; pp. 50 - 53
Main Authors 中川, 隆司, 大塚, 徹, 青木, 啓一, 朝倉, 利久, 吉田, 雅人, 稲田, 英一, 田所, 雅克, 古田, 昭一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 25.02.1998
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ISSN0912-2664
1884-5452
DOI10.7130/hokkaidoshakai.24.2_50

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Summary:症例1は,52歳,男性。Stanford A型の胸部解離性大動脈瘤。解離が両側冠動脈開口部近辺まで及んで,cardiac tamponadeを併発していたため緊急手術を行った。症例2は,58歳,男性。突然の胸部痛にて発症。胸部X線写真で左胸水貯留を認め,胸部造影CTにて遠位弓部大動脈瘤破裂が強く疑われたため,緊急手術を行った。両症例ともに,術中回収血輸血および術後回収血輸血を使用することにより,上行弓部大動脈人工血管置換術および上行弓部下行大動脈人工血管置換術を,同種血を使用することなく行えた。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.24.2_50