在宅医療における薬剤師の現状に関する兵庫県全域調査と心理的負担の要因となる因子の探索

「緒言」わが国の都道府県別人口は東京都と沖縄県を除く45道府県において2020年以前に最大を迎えており, 日本の総人口においても減少が始まっている. 特に, 15歳以上65歳未満の生産年齢人口の減少が著しい. 一方, 65歳以上の高齢者数は年々増加しており, 38都道府県において, 2025年以降に最大を迎えると予測されている. 医療従事者は国によって計画的に養成されているため, 人口に比例して医療従事者数が減少する訳ではないが, 生産年齢人口の減少に伴い医療従事者数の減少も今後避けて通れない課題になると考えられる. 加えて, 高齢者人口の増大は長期的な療養を必要とする慢性疾患患者や要介護高齢...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 142; no. 10; pp. 1115 - 1123
Main Authors 曽根, 知道, 上田, 昌宏, 永田, 実沙, 串畑, 太郎, 安原, 智久, 臼井, 晴香, 木下, 淳, 安田, 素子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.10.2022
日本薬学会
Subjects
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.22-00111

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Summary:「緒言」わが国の都道府県別人口は東京都と沖縄県を除く45道府県において2020年以前に最大を迎えており, 日本の総人口においても減少が始まっている. 特に, 15歳以上65歳未満の生産年齢人口の減少が著しい. 一方, 65歳以上の高齢者数は年々増加しており, 38都道府県において, 2025年以降に最大を迎えると予測されている. 医療従事者は国によって計画的に養成されているため, 人口に比例して医療従事者数が減少する訳ではないが, 生産年齢人口の減少に伴い医療従事者数の減少も今後避けて通れない課題になると考えられる. 加えて, 高齢者人口の増大は長期的な療養を必要とする慢性疾患患者や要介護高齢者の増大につながり, 医療従事者1人あたりの負担が増大していく. わが国の総人口の減少に伴う, 医療従事者の減少が生じることの負担は加速度的に増加すると予想される. 一方で, 医療福祉に従事する者の数は増えている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.22-00111