乳幼児を持つ看護師の身体的・精神的健康と日常生活との関係
目 的:就業継続支援の一助とするため,乳幼児を持つ看護師の身体的・精神的健康と日常生活の状況を把握し,これらの関係を探索することを目的とした.方 法:乳幼児を持つ看護師に,無記名自記式質問票を用いた調査を行った.調査内容は,個人属性,日常生活における支障の程度,身体的・精神的健康度(SF-36),生活習慣,疾患に関する項目等である.SF-36の下位尺度と,各要因間との関係を検討するため,単変量解析を行った.結 果:回答は53名であり,SF-36の複数の下位尺度が国民標準値より低く,日常生活は家事と育児で支障が高かった.SF-36下位尺度と日常生活への支障との関係は,家事と育児で支障が高くなると...
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| Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 70; no. 1; pp. 21 - 29 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
北関東医学会
01.02.2020
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1343-2826 1881-1191 |
| DOI | 10.2974/kmj.70.21 |
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| Summary: | 目 的:就業継続支援の一助とするため,乳幼児を持つ看護師の身体的・精神的健康と日常生活の状況を把握し,これらの関係を探索することを目的とした.方 法:乳幼児を持つ看護師に,無記名自記式質問票を用いた調査を行った.調査内容は,個人属性,日常生活における支障の程度,身体的・精神的健康度(SF-36),生活習慣,疾患に関する項目等である.SF-36の下位尺度と,各要因間との関係を検討するため,単変量解析を行った.結 果:回答は53名であり,SF-36の複数の下位尺度が国民標準値より低く,日常生活は家事と育児で支障が高かった.SF-36下位尺度と日常生活への支障との関係は,家事と育児で支障が高くなると尺度得点の全てが低いことが示された.結 論:乳幼児を持つ看護師は,身体的・精神的健康得点が低く,日常生活の中でも育児と家事での支障の高さと関係があった.乳幼児をもつ看護師の就業継続のためには,家事や育児に対する時間と支援の確保に向けて,特に20代の看護師への重点的な支援と,柔軟な勤務体制や通院休暇等を活用できるような職場環境の整備,ストレスマネジメントの検討が有用と考える. |
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| ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
| DOI: | 10.2974/kmj.70.21 |