PCPSと気管切開術を併用し気管支鏡下切除を行った気管原発多形腺腫の1例
背景.多形腺腫を含む気管原発腫瘍は稀な疾患であり,気管支鏡下切除の際に注意を要する.今回,気管原発多形腺腫に対してPCPS(percutaneous cardiopulmonary support system)と気管切開術を併用し気管支鏡下切除を行った1例を経験したので報告する.症例. 41歳女性. 2年前より喘鳴と呼吸困難が出現し,近医で気管支喘息として投薬加療を受けていたが徐々に増悪傾向であった. CTと気管支鏡検査で気管内腔を約90%閉塞するような腫瘤が認められ, PCPSと気管切開術を併用することで気管支鏡下に病変を安全に摘出し得た.病理診断は多形腺腫であった.結論.気管支鏡下に気管...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 35; no. 5; pp. 512 - 515 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2013
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
Subjects | |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.35.5_512 |
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Summary: | 背景.多形腺腫を含む気管原発腫瘍は稀な疾患であり,気管支鏡下切除の際に注意を要する.今回,気管原発多形腺腫に対してPCPS(percutaneous cardiopulmonary support system)と気管切開術を併用し気管支鏡下切除を行った1例を経験したので報告する.症例. 41歳女性. 2年前より喘鳴と呼吸困難が出現し,近医で気管支喘息として投薬加療を受けていたが徐々に増悪傾向であった. CTと気管支鏡検査で気管内腔を約90%閉塞するような腫瘤が認められ, PCPSと気管切開術を併用することで気管支鏡下に病変を安全に摘出し得た.病理診断は多形腺腫であった.結論.気管支鏡下に気管腫瘍を切除する際には,予想される危険に対する準備をする必要がある.本症例においては酸素化を保つためのPCPSと腫瘍を体内から摘出するための気管切開術が有効であった. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.35.5_512 |