検診で発見された気管支動脈瘤の1例

症例は27歳, 男性。健診で胸部レントゲン上異常影を指摘され紹介受診した。胸部レントゲン写真では, 右上肺野に長径約1cmの辺縁明瞭な結節影を認めた。胸部CTで, 右S^3に長径約1cmの辺縁明瞭な結節影を認め, 血管性病変と思われた。右肺動脈造影では, 右A^3a末梢側の血管の描出が悪い点以外は特に異常は認めず, 気管支動脈造影で, 右気管支動脈下の拡張と動脈瘤を認め, 右上葉の気管支動脈瘤と診断した。喀血等の自覚症状もなく, 気管支鏡検査でも所見は認めなかったが, 瘤破裂や瘤増大の可能性あり右上葉部分切除術を施行した。無症状で発見される気管支動脈瘤は極めて稀な症例と思われ報告した。...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 23; no. 7; pp. 616 - 619
Main Authors 古屋, 佳昭, 堀江, 孝至, 藤江, 俊雄, 須金, 紀雄, 大森, 一光, 上原, 暢子, 高橋, 典明, 阿久澤, 浩司, 北村, 一雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2001
日本気管支学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.23.7_616

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Summary:症例は27歳, 男性。健診で胸部レントゲン上異常影を指摘され紹介受診した。胸部レントゲン写真では, 右上肺野に長径約1cmの辺縁明瞭な結節影を認めた。胸部CTで, 右S^3に長径約1cmの辺縁明瞭な結節影を認め, 血管性病変と思われた。右肺動脈造影では, 右A^3a末梢側の血管の描出が悪い点以外は特に異常は認めず, 気管支動脈造影で, 右気管支動脈下の拡張と動脈瘤を認め, 右上葉の気管支動脈瘤と診断した。喀血等の自覚症状もなく, 気管支鏡検査でも所見は認めなかったが, 瘤破裂や瘤増大の可能性あり右上葉部分切除術を施行した。無症状で発見される気管支動脈瘤は極めて稀な症例と思われ報告した。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.23.7_616