医療薬学専攻大学院生を対象とした治験に関する意識調査

「緒言」平成9年の新GCPの施行により, わが国における治験を取り巻く環境は大きく変化し, 治験に関わる種々の体制が整備, 検討されてきている. このような中で, われわれは治験実施に際しての医療機関における薬剤師や薬学の役割について検討し, その重要性を明らかにしてきた. 1,2)近年では, 薬学部卒業者の進路として, 治験コーディネーター(CRC)や開発業務受託機関(CRO)での活動なども挙げられるようになってきており, 治験実施において薬学出身者の関与が不可欠であることが示されている. しかしながら, 現在のところ学部において治験に関わる教育を統合的に行うプログラムは確立されておらず,...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 126; no. 7; pp. 515 - 520
Main Authors 高柳, 理早, 横山, 晴子, 山田, 安彦, 笹津, 備規, 大関, 健志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.07.2006
日本薬学会
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ISSN0031-6903
1347-5231
DOI10.1248/yakushi.126.515

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Summary:「緒言」平成9年の新GCPの施行により, わが国における治験を取り巻く環境は大きく変化し, 治験に関わる種々の体制が整備, 検討されてきている. このような中で, われわれは治験実施に際しての医療機関における薬剤師や薬学の役割について検討し, その重要性を明らかにしてきた. 1,2)近年では, 薬学部卒業者の進路として, 治験コーディネーター(CRC)や開発業務受託機関(CRO)での活動なども挙げられるようになってきており, 治験実施において薬学出身者の関与が不可欠であることが示されている. しかしながら, 現在のところ学部において治験に関わる教育を統合的に行うプログラムは確立されておらず, 医薬品情報学などの講義, あるいは病院実務実習などで一部の治験に関わる教育を受けているのが現状である. 3,4)一方, 平成14年に日本薬学会が作成した「薬学教育モデル コアカリキュラム」では, 薬学専門教育の中に「C17医薬品の開発と生産(4)治験」の項目が入っており, 一般目標として「医薬品開発において治験がどのように行われるかを理解するために, 治験に関する基本的知識とそれを実施する上で求められる適切な態度を修得する. 」と記載されている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.126.515