夜間睡眠中のダンボールベッドとフィットネスマットの使用が生理的および心理的指標に及ぼす影響

本研究は夜間睡眠中のダンボールベッドおよびフィットネスマットの使用が生理的および心理的指標に及ぼす影響を検討した.対象者は若年男性16名とした.対象者にはインフォームドコンセントを実施した.ダンボールベッド条件とフィットネスマット条件を設定した.睡眠時間は23時から翌朝7時までとした.対象者は19時に同一の夕食を摂取した.測定項目は心拍数,血圧,心臓自律神経系調節,睡眠・覚醒リズムの指標,主観的熟睡度とした.夜間睡眠中の1分以上の中途覚醒頻度は,フィットネスマット条件に比較して,ダンボールベッド条件が有意な低値を示した.ダンボールベッド条件の主観的熟睡度は有意な高値を示した.心拍数,血圧,心拍...

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Published in日本生気象学会雑誌 Vol. 58; no. 1; pp. 17 - 23
Main Authors 玉里, 祐太郎, 西村, 一樹, 長﨑, 浩爾, 小野寺, 昇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生気象学会 30.07.2021
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ISSN0389-1313
1347-7617
DOI10.11227/seikisho.58.17

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Summary:本研究は夜間睡眠中のダンボールベッドおよびフィットネスマットの使用が生理的および心理的指標に及ぼす影響を検討した.対象者は若年男性16名とした.対象者にはインフォームドコンセントを実施した.ダンボールベッド条件とフィットネスマット条件を設定した.睡眠時間は23時から翌朝7時までとした.対象者は19時に同一の夕食を摂取した.測定項目は心拍数,血圧,心臓自律神経系調節,睡眠・覚醒リズムの指標,主観的熟睡度とした.夜間睡眠中の1分以上の中途覚醒頻度は,フィットネスマット条件に比較して,ダンボールベッド条件が有意な低値を示した.ダンボールベッド条件の主観的熟睡度は有意な高値を示した.心拍数,血圧,心拍変動から求めた心臓副交感神経系調節の指標であるlnHF,睡眠時間,睡眠効率は条件間に有意な差は観察されなかった.以上の知見から,ダンボールベッドの使用は睡眠環境改善の一助になるものと期待された.
ISSN:0389-1313
1347-7617
DOI:10.11227/seikisho.58.17