沖縄県における動物性食品の摂取と脂質栄養

「1. はじめに」1993年当時の「人口動態統計」1)によれば, 沖縄県は悪性新生物, 脳血管疾患共に全国一低く, また, 虚血性心疾患に関しても全国41.9(人口10万対)に対して沖縄県31.4と低かった. 1990年度平均寿命2)では全国平均男性76.04才, 女性82.07才に対して, 沖縄県では男性76.67才, 女性84.47才と全国平均を上回っていた. ところが, 最近の統計資料(2000年)3)では, 沖縄県男性の平均寿命は全国都道府県の中で第26位に低下した. いわゆる“26ショック”である. このような沖縄県民の健康状態の大きな変化は, 社会的環境の寄与も大きいが, 食生活が...

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Published in脂質栄養学 Vol. 16; no. 1; pp. 39 - 47
Main Authors 宮城, 重二, 岩間, 範子, 長谷川, 恭子, 川端, 輝江
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脂質栄養学会 2007
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ISSN1343-4594
1883-2237
DOI10.4010/jln.16.39

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Summary:「1. はじめに」1993年当時の「人口動態統計」1)によれば, 沖縄県は悪性新生物, 脳血管疾患共に全国一低く, また, 虚血性心疾患に関しても全国41.9(人口10万対)に対して沖縄県31.4と低かった. 1990年度平均寿命2)では全国平均男性76.04才, 女性82.07才に対して, 沖縄県では男性76.67才, 女性84.47才と全国平均を上回っていた. ところが, 最近の統計資料(2000年)3)では, 沖縄県男性の平均寿命は全国都道府県の中で第26位に低下した. いわゆる“26ショック”である. このような沖縄県民の健康状態の大きな変化は, 社会的環境の寄与も大きいが, 食生活がもたらす面が重要であることはいうまでもない. 著者らは, 1986年から沖縄県の各地域の食事調査を実施してきた. 本報では, 前半では沖縄の肉類の摂取方法について, また, 後半では脂質栄養を取り巻く問題点について報告する.
ISSN:1343-4594
1883-2237
DOI:10.4010/jln.16.39