海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻に対するdouble microcatheter法による経静脈的塞栓術
【目的】海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(CSdAVF)に対するdouble micocatheter technique(DMT)による経静脈的塞栓術(TVE)の有用性について検討した.【対象と方法】CSdAVF 11例(男:女 1:10, 年齢56~81歳 平均66.9歳)に対して13回のTVEを行った.2本のマイクロカテーテルをCS内に留置後,それぞれのカテーテルを逆流静脈(RLVD)および上眼静脈(SOV)へ誘導し,RLVD,SOV,CSの順で塞栓した.【結果】13回のTVEのうち,11回(85%)で2本のマイクロカテーテルをCS内に誘導できた.すべてのRLVDにマイクロカテーテルを選択的に誘...
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Published in | Journal of Neuroendovascular Therapy Vol. 4; no. 1; pp. 3 - 8 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会
01.01.2010
日本脳神経血管内治療学会 |
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ISSN | 1882-4072 2186-2494 |
DOI | 10.5797/jnet.4.3 |
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Summary: | 【目的】海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(CSdAVF)に対するdouble micocatheter technique(DMT)による経静脈的塞栓術(TVE)の有用性について検討した.【対象と方法】CSdAVF 11例(男:女 1:10, 年齢56~81歳 平均66.9歳)に対して13回のTVEを行った.2本のマイクロカテーテルをCS内に留置後,それぞれのカテーテルを逆流静脈(RLVD)および上眼静脈(SOV)へ誘導し,RLVD,SOV,CSの順で塞栓した.【結果】13回のTVEのうち,11回(85%)で2本のマイクロカテーテルをCS内に誘導できた.すべてのRLVDにマイクロカテーテルを選択的に誘導でき,塞栓術中に新たに生じたRLVDに対しても,1本のマイクロカテーテルを移動させることですみやかに塞栓を行った.初回治療後の解剖学的および臨床的治癒率は,ともに82%であった.【結語】CSdAVFに対してDMTによるTVEを行った.RLVDへの選択的なマイクロカテーテルの誘導は困難ではなく,また術中の静脈流出路変化にも容易に対応できた.解剖学的および臨床的予後も良好であり,CSdAVFのTVEの有用な方法である. |
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ISSN: | 1882-4072 2186-2494 |
DOI: | 10.5797/jnet.4.3 |