5.化学療法, 放射線治療の同時併用療法が著効した腺様嚢胞癌の1例(第112回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は41歳男性. 平成16年9月, 健診にて胸部異常影を指摘され前医を受診. 胸部CTにて声帯直下から約5cm尾側にかけて食道との境界不明瞭な腫瘍を認めた. 気管支鏡にて, 声帯直下に全周性に粘膜の凹凸不整の隆起, 毛細血管の増生を認めた. 平成16年10月当科紹介初診, 気管支鏡にて声帯直下より尾側5cmまで凹凸不整で顆粒状の腫瘤を認めた. 血管増生が著明で一部壊死を伴う白苔も認められた. 同部位の生検にて腺様嚢胞癌の診断を得た. 11月より化学療法(シスプラチン40mg/平方メートル×2, ドセタキセル40mg/平方メートル×2)放射線治療(60Gy)を開始. 平成17年2月, 化学療法...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 27; no. 4; pp. 343 - 344 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2005
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.27.4_343_5 |
Cover
Summary: | 症例は41歳男性. 平成16年9月, 健診にて胸部異常影を指摘され前医を受診. 胸部CTにて声帯直下から約5cm尾側にかけて食道との境界不明瞭な腫瘍を認めた. 気管支鏡にて, 声帯直下に全周性に粘膜の凹凸不整の隆起, 毛細血管の増生を認めた. 平成16年10月当科紹介初診, 気管支鏡にて声帯直下より尾側5cmまで凹凸不整で顆粒状の腫瘤を認めた. 血管増生が著明で一部壊死を伴う白苔も認められた. 同部位の生検にて腺様嚢胞癌の診断を得た. 11月より化学療法(シスプラチン40mg/平方メートル×2, ドセタキセル40mg/平方メートル×2)放射線治療(60Gy)を開始. 平成17年2月, 化学療法3クール終了後の気管支鏡では, 声帯直下の粘膜不整隆起は著明に退縮し, CRを得た. 【結語】今回我々は化学療法, 放射線治療の同時併用療法が著効した腺様嚢胞癌の1例を経験した. 若干の文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.27.4_343_5 |