9.超音波気管支鏡下吸引細胞診(EBUS-TBNA)にて診断された悪性胸膜中皮腫の1例(第119回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は86歳男性, 高血圧, 腹部大動脈瘤にて循環器外科にて経過観察中, 左胸水貯留を認め当科紹介. 胸水細胞診を3回施行. いずれも陰性. その後, 胸部CTにて左胸膜肥厚, 肺内腫瘤, 縦隔リンパ節腫大を認め, 悪性胸膜中皮腫が疑われた. 確定診断のために胸腔鏡下生検が検討されたが, 高齢で全身状態不良にて見送られた. そこで我々はEBUS下に気管分岐部リンパ節(#7)よりTBACを施行した. 結果はclass IV , spindle cellとの診断で悪性胸膜中皮腫として矛盾しない所見であった. 元来, 悪性胸膜中皮腫は診断に難渋することが多い疾患であるが, 今回我々はEBUS下にて診...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 29; no. 1; p. 68 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2007
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.29.1_68_4 |
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Summary: | 症例は86歳男性, 高血圧, 腹部大動脈瘤にて循環器外科にて経過観察中, 左胸水貯留を認め当科紹介. 胸水細胞診を3回施行. いずれも陰性. その後, 胸部CTにて左胸膜肥厚, 肺内腫瘤, 縦隔リンパ節腫大を認め, 悪性胸膜中皮腫が疑われた. 確定診断のために胸腔鏡下生検が検討されたが, 高齢で全身状態不良にて見送られた. そこで我々はEBUS下に気管分岐部リンパ節(#7)よりTBACを施行した. 結果はclass IV , spindle cellとの診断で悪性胸膜中皮腫として矛盾しない所見であった. 元来, 悪性胸膜中皮腫は診断に難渋することが多い疾患であるが, 今回我々はEBUS下にて診断し得た症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.29.1_68_4 |