29. 末梢に発生したadenoid cystic carcinomaの1例(第120回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
【症例】64歳女性. 【既往歴】6年前右網膜剥離【現病歴】健診で毎年左上肺野の異常陰影を指摘されていた. CTで3年前より腫瘤が増大していたため, 精査目的で当院を紹介受診した. 2006年11月, CT下で左S3末梢の約1cmの腫瘤をマーキングした後, 胸腔鏡下でneedle biopsy施行し, 迅速病理でadenoid cystic carcinomaと診断されたため左S1+2, S3の区域切除を施行した. 術後の病理検査では, 左S3に15×11×11mmの中心瘢痕を有する硬い腫瘤があり, 腺管状腔が見られる柱状, 篩状構造の異型細胞が増殖し, 管腔内には好塩基性の粘液性物質を認めた....
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 29; no. 3; p. 211 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2007
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.29.3_211_1 |
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Summary: | 【症例】64歳女性. 【既往歴】6年前右網膜剥離【現病歴】健診で毎年左上肺野の異常陰影を指摘されていた. CTで3年前より腫瘤が増大していたため, 精査目的で当院を紹介受診した. 2006年11月, CT下で左S3末梢の約1cmの腫瘤をマーキングした後, 胸腔鏡下でneedle biopsy施行し, 迅速病理でadenoid cystic carcinomaと診断されたため左S1+2, S3の区域切除を施行した. 術後の病理検査では, 左S3に15×11×11mmの中心瘢痕を有する硬い腫瘤があり, 腺管状腔が見られる柱状, 篩状構造の異型細胞が増殖し, 管腔内には好塩基性の粘液性物質を認めた. 胸膜の弾性線維に浸潤が見られたが, 胸膜表面までは達していなかった. 郭清した#13リンパ節に転移は認めなかった. 末梢肺発生のadenoid cystic carcinomaは稀なため報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.29.3_211_1 |