ポジティブリスト制度の施行と対応
昨今, 「食の安全・安心」が人々の関心を集めており, 新聞等の話題に取り上げられることも多い. このような状況下, 食品の安全性を確保するために, 2006年5月29日に食品衛生法に基づく新たな残留農薬等の制度である「ポジティブリスト制度」が施行された. この制度は対象外物質を除き食品中に残留するすべての農薬, 飼料添加物および動物用医薬品を厳しく規制するもので, 食品規格として基準が設定されていないものにも一律基準0.01ppmが適用される. しかし, この基準があまりにも微量すぎるため, 農薬散布後のドリフトなどで実際には農薬を使用していない農作物中に検出されることが懸念されている. この...
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| Published in | Journal of Pesticide Science Vol. 32; no. 4; p. 425 |
|---|---|
| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本農薬学会
2007
|
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1348-589X 1349-0923 |
| DOI | 10.1584/jpestics.32.425 |
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| Abstract | 昨今, 「食の安全・安心」が人々の関心を集めており, 新聞等の話題に取り上げられることも多い. このような状況下, 食品の安全性を確保するために, 2006年5月29日に食品衛生法に基づく新たな残留農薬等の制度である「ポジティブリスト制度」が施行された. この制度は対象外物質を除き食品中に残留するすべての農薬, 飼料添加物および動物用医薬品を厳しく規制するもので, 食品規格として基準が設定されていないものにも一律基準0.01ppmが適用される. しかし, この基準があまりにも微量すぎるため, 農薬散布後のドリフトなどで実際には農薬を使用していない農作物中に検出されることが懸念されている. このドリフト低減については, 散布方法の改善とともに, 散布機等への新技術の導入も図られているところである. さらに, 「ポジティブリスト制度」施行に伴い, 国内外の農作物や食品について残留農薬の実態調査が強化されたことで, 輸出大国である米国や中国をはじめ世界各国の関心も高まっている. 「ポジティブリスト制度」施行の前後から, 食の安全に係わる行政団体をはじめ, 学会および研究会等でシンポジウムが開催され, 研究者, 技術者, 農業生産関係者等の理解を深めてきている. このような状況の中, 日本農薬学会でも, 施行後約10ヵ月が経過したのを機に本大会のシンポジウムにこの議題を取り上げ, 分野が異なる農林水産省, 厚生労働省, 全農, 生協の諸先生にそれぞれの立場で取り組みについて講演していただいた, 渡辺高志氏はまず, 農薬が登録されるまでの安全性に係わる各種試験の必要性に始まり, 残留農薬等に関するポジティブリスト制度に対応するうえで重要となる具体的なドリフト対策に関する農水省の指針, 地域あるいは個々の農業者の取るべき対策についての解説ならびに情報の収集・共有化について講演された. 田中誠氏は, 食料自給率の低下している日本において輸入食品の増加が著しい現在, 輸入時における残留農薬等の検査体制の拡充を図っていることを強調された. 一例として, モニタリング検査を平成18年から19年に約8万件行っているが, その約1/3が残留農薬の検査であり, それらの結果は厚労省のHPに公表されている. また, 検査項目も拡大されており, 平成17年度に約200項目であったものが現在約450項目となっている. 違反事例としては, 諸外国と基準値が合致しないため違反につながった例もあるとのことであった. 松尾一穂氏は, 全農の取り組みの一環として, 農薬の散布記録など農家での生産履歴の記帳推進を紹介された. 現状としては, 農協への記帳提出率は約90%と好成績である. その他, ドリフト防止および無人ヘリについては, 散布地帯の地図作成等に取り組んでいること, 粉剤より粒剤のほうがドリフトしないが, 薬剤の防除効果やコスト面から粒剤への切り替えには制約があるという現状の課題についても話された. そして, 施用技術の開発とIPM(総合的病害虫・雑草管理)の普及が重要であると同時に, 日本の農業環境や食生活に合致した安全性確保のしくみが必要と締めくくった. 和田伊知朗氏は, 生協の基本的考え方は消費者が購入する食品の安全性確保であり, 農薬と同成分を含む化合物が農薬以外の目的で使用されたために食品中に混入する事例等, これまで想定しなかったリスクについても検討していく必要があると述べられた. 「生産段階から消費段階まで」途切れなく管理するフードチェーンアプローチが重要であり, その上にたって, 消費者の「安心」へつながるよう, 商品の検査・調査・研究を行い情報公開していると結ばれた. ヒトが生きていくために欠かせない「食」の安全に関する本シンポジウムが, 「食の安心」につながるものであったならうれしい限りである. |
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| AbstractList | 昨今, 「食の安全・安心」が人々の関心を集めており, 新聞等の話題に取り上げられることも多い. このような状況下, 食品の安全性を確保するために, 2006年5月29日に食品衛生法に基づく新たな残留農薬等の制度である「ポジティブリスト制度」が施行された. この制度は対象外物質を除き食品中に残留するすべての農薬, 飼料添加物および動物用医薬品を厳しく規制するもので, 食品規格として基準が設定されていないものにも一律基準0.01ppmが適用される. しかし, この基準があまりにも微量すぎるため, 農薬散布後のドリフトなどで実際には農薬を使用していない農作物中に検出されることが懸念されている. このドリフト低減については, 散布方法の改善とともに, 散布機等への新技術の導入も図られているところである. さらに, 「ポジティブリスト制度」施行に伴い, 国内外の農作物や食品について残留農薬の実態調査が強化されたことで, 輸出大国である米国や中国をはじめ世界各国の関心も高まっている. 「ポジティブリスト制度」施行の前後から, 食の安全に係わる行政団体をはじめ, 学会および研究会等でシンポジウムが開催され, 研究者, 技術者, 農業生産関係者等の理解を深めてきている. このような状況の中, 日本農薬学会でも, 施行後約10ヵ月が経過したのを機に本大会のシンポジウムにこの議題を取り上げ, 分野が異なる農林水産省, 厚生労働省, 全農, 生協の諸先生にそれぞれの立場で取り組みについて講演していただいた, 渡辺高志氏はまず, 農薬が登録されるまでの安全性に係わる各種試験の必要性に始まり, 残留農薬等に関するポジティブリスト制度に対応するうえで重要となる具体的なドリフト対策に関する農水省の指針, 地域あるいは個々の農業者の取るべき対策についての解説ならびに情報の収集・共有化について講演された. 田中誠氏は, 食料自給率の低下している日本において輸入食品の増加が著しい現在, 輸入時における残留農薬等の検査体制の拡充を図っていることを強調された. 一例として, モニタリング検査を平成18年から19年に約8万件行っているが, その約1/3が残留農薬の検査であり, それらの結果は厚労省のHPに公表されている. また, 検査項目も拡大されており, 平成17年度に約200項目であったものが現在約450項目となっている. 違反事例としては, 諸外国と基準値が合致しないため違反につながった例もあるとのことであった. 松尾一穂氏は, 全農の取り組みの一環として, 農薬の散布記録など農家での生産履歴の記帳推進を紹介された. 現状としては, 農協への記帳提出率は約90%と好成績である. その他, ドリフト防止および無人ヘリについては, 散布地帯の地図作成等に取り組んでいること, 粉剤より粒剤のほうがドリフトしないが, 薬剤の防除効果やコスト面から粒剤への切り替えには制約があるという現状の課題についても話された. そして, 施用技術の開発とIPM(総合的病害虫・雑草管理)の普及が重要であると同時に, 日本の農業環境や食生活に合致した安全性確保のしくみが必要と締めくくった. 和田伊知朗氏は, 生協の基本的考え方は消費者が購入する食品の安全性確保であり, 農薬と同成分を含む化合物が農薬以外の目的で使用されたために食品中に混入する事例等, これまで想定しなかったリスクについても検討していく必要があると述べられた. 「生産段階から消費段階まで」途切れなく管理するフードチェーンアプローチが重要であり, その上にたって, 消費者の「安心」へつながるよう, 商品の検査・調査・研究を行い情報公開していると結ばれた. ヒトが生きていくために欠かせない「食」の安全に関する本シンポジウムが, 「食の安心」につながるものであったならうれしい限りである. |
| Author | 小林, 裕子 永山, 敏廣 |
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| PublicationTitle | Journal of Pesticide Science |
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