ナレッジデータベースを活用したバイオマーカーの初期臨床開発ステージへの導入
「はじめに」日米欧州医薬品規制調和国際会議(ICH)E16ガイドライン(2011年)の冒頭で「バイオマーカーを利用することは, より安全で有効な医薬品又はバイオテクノロジー応用医薬品の利用可能性を促進し, 用量選択に指針を与え, それら医薬品のリスク・ベネフィット特性を改善できる可能性がある」と述べられており, 1) 概念的にバイオマーカーは研究段階から新薬承認申請用試験・市販後試験まで必要な用途に応じ活用可能である. 欧米メガファーマでは, 腫瘍治療分野における分子標的薬の薬剤応答性患者層別化を目的とするコンパニオン診断バイオマーカー検証を含む後期臨床試験, あるいは心循環器治療分野における...
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| Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 134; no. 4; pp. 473 - 483 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.04.2014
日本薬学会 |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
| DOI | 10.1248/yakushi.13-00248-3 |
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| Summary: | 「はじめに」日米欧州医薬品規制調和国際会議(ICH)E16ガイドライン(2011年)の冒頭で「バイオマーカーを利用することは, より安全で有効な医薬品又はバイオテクノロジー応用医薬品の利用可能性を促進し, 用量選択に指針を与え, それら医薬品のリスク・ベネフィット特性を改善できる可能性がある」と述べられており, 1) 概念的にバイオマーカーは研究段階から新薬承認申請用試験・市販後試験まで必要な用途に応じ活用可能である. 欧米メガファーマでは, 腫瘍治療分野における分子標的薬の薬剤応答性患者層別化を目的とするコンパニオン診断バイオマーカー検証を含む後期臨床試験, あるいは心循環器治療分野における市販後アウトカム(死亡率等)を予想するバイオマーカーをエンドポイントとした後期臨床試験等(2008-2009年)がそれぞれ49件あるいは29件実施されたと報告されている. 2) 一方, 初期臨床開発ステージでは開発可能な適応症の選択や, 医薬品としての最大ポテンシャルを引き出すための薬剤による作動性範囲を見極めるために開発品プロファイルを追及することも重要である. |
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| ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
| DOI: | 10.1248/yakushi.13-00248-3 |